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2020年9月19日土曜日

散歩道

堤防に沿ってのいつもの散歩道をたどります。日々秋の気配が濃くなってきています。

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センニンソウの種子が大きくなってきています。株によってはすでに花が終わり種子だけになっているものもあります。以前この種子のほとんどに丸い穴が開いていたことがあります。毒のある種子に穴を開けることが出来るのは、いったいどのような昆虫でしょう。その発見は、今年の秋の課題です。


今年はセンニンソウがよく繁茂していて、このような場所が、河川敷のあちこちにあります。

これはアレチヌスビトハギ。在来種に比べると花が大きくて見栄えがするのですが、種子がくせ者で、在来種が2つの小節果しか持たないのに比して、この種は4~6の小節果を持ち、しかもそれがばらけやすく、衣服にくっつきやすいので、藪漕ぎの大敵。在来種が林縁を好むのに対して、この種は日当たりを好むので、あちこちで棲み分けを見ます。

これはオオオナモミ。在来種のオナモミは絶滅危惧種で、限られた植物園でしか見られません。オオオナモミは帰化植物で、原産地はアジア大陸ということです。キク科オナモミ属に属します。「ひっつき虫」の王様格で、これで遊ばなかった人は、おそらくないでしょうね。

雌雄同株で、雌雄異花。下の写真は雄花です。雄花の下に見える緑色のとんがりが雌花。

拡大します。奇妙な形をしています。朝のうちに咲き、昼には枯れてしまいます。密教法具の五鈷杵の形によく似ています。


これが雌花。たたまれていますが、多数のかぎ状の棘を持っています。先端に特に大きな一対の棘がありますが、ここにY字型のめしべが一対見えます。


拡大します。片方はすでにしおれているようです。

こちらも。

カヤネズミ(?)がかじったと思われるキンエノコロがありました。

2020.09.13. and 2020.09.15.撮影
2020.09.18.記述



2019年12月6日金曜日

種子を広める:ひっつき虫たち

種子を拡散させるもう一つの方法に、人の着衣や動物の毛、鳥の羽根などにくっつく方法があります。ここでは近辺に見られるもののうち4種を、マクロ撮影の写真でまとめておきます。

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ひっつき虫の王者とも言えるでしょうか、オオオナモミです。河川敷などの荒れた土地に生えるキク科の植物で、衣服や髪の毛などへの獰猛なくっつきぶりに、困り果てた方も多いのでは。

素晴らしいかぎ型の大型フックがびっしり。先端がとがって、どのようなものでも触れたものを逃さない意志の強さを感じます。

一本一本をよく見ると、人がまねしたベルクロのフックよりも完成度が高いことがよく分かります。

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それに負けないのがキンミズヒキ。日陰に咲く黄色の花は鮮やかで美しいのですが、花が終わると本性を出してこのように変貌します。ミズヒキの名を持っていますが、ミズヒキのようなタデ科の植物ではなく、バラ科の植物。

このフックも完成度が高いです。

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ヌスビトハギです。これは在来種。比較的日当たりの悪い山陰などに生えています。外来種のアレチヌスビトハギの果実は、多い場合には6つの小節果から成るのに対して、こちらは大人しく通常2つの小節果から成るところが、奥ゆかしい。ですが、ひっつき度の強力さは変わりません。

側面からちょっと見にはフックがあるように思えないのですが...

正面から見ると、何やらもやっとしたものが生えているようです。

拡大します。

さらに拡大。

側面を拡大してみると、フックの生え方には余り規則性がないように思えます。とにかく、行き当たりばったり、触れたものにくっつく、ということでしょう。

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外来種のアレチヌスビトハギです。比較的日当たりの良い痩せた土地などに生えています。在来種のヌスビトハギに比べると花が大きくて、目立ちます。ですが、果実は衣服にびっしりとくっつき、しかもくっつく際に小節果がばらけるため、除去に大変苦労します。

ばらけた小節果の1つです。ヌスビトハギと同様に、表面に微細なフックが生えています。

フックの生え方は比較的規則的なようです。


縦位置から見たところです。在来種のヌスビトハギに比べてフックの密度が圧倒的に多いようです。これが、アレチヌスビトハギの生息域拡大に一役買っているのかもしれません。
2019.12.03.撮影
2019.12.04.記述



池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...