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2022年5月27日金曜日

ハラグロオオテントウの蛹たち:Pupae of the haraguro-ootentou

桑の木に多数発生していたハラグロオオテントウが蛹になりました。4日前に観察した際に、せわしなく枝を行き来していたので、もうそろそろと思ったのですが、案の定。発生していた数が多かったので、多い場所は1枚の葉に5つの蛹が同居するものもあります。下方の葉に多く蛹化しているのは、羽化の際に風の影響を受けない場所を好むためでしょうか。

下の写真には手前に2匹、背後に3匹の蛹が見えます。

その3匹ですが、うち2匹の体が大きく損傷しています。何か天敵に食べられたようです。

同じ木の葉裏にはジョウカイボンが潜み...

大きなヨコヅナサシガメも獲物を狙っています。現時点ですでに約1/3の蛹が被害を受けているようです。自然界の厳しい環境で、何匹が生き残れるでしょうか。

Photos 2022-05-26

2022年5月16日月曜日

桑の木の上で:On the mulberry tree

桑の実が熟す季節になりました。この季節になると、桑の葉や枝が真っ白になることがあります。犯人はクワキジラミの幼虫。「シラミ」という名前を聞いただけで身をひく人も多いでしょうが、この虫はウンカやヨコバイなどの親戚で、幼虫は木の樹液を吸って大人になる、人には(おそらく)きわめて無害な昆虫です。腹部の先端から白い蝋物質を幾状にも出して、これのため多数が繁殖していると、葉や枝に綿がまとわりついているように見えます。蝋物質を出す幼虫は、クワキジラミの他にもハゴロモの類、ハバチの類、そしてアゲハモドキなど蛾の類と多く、天敵から幼虫が身を守る手段として使われます。人と昆虫の出す蝋物質の関わりもあり、イボタロウ虫の出す蝋物質は古来からロウソク、家具のつや出し、滑りをよくするための塗布に利用されてきましたし、ぐっと身近なところではミツバチの出す蜜蝋があります。

このクワキジラミが発生すると、桑の木はそれを捕食する昆虫で賑やかになります。また、成虫が飛び出す頃には、ツバメの大群が押し寄せて、一日中樹下を飛び回る姿も見られます。「虫の出したものですって!」などと先入観からパニックらずに、落ち着いて興味を持って観察したいものです。

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今日の観察です。曇りだったのでちょっとコントラストが低めで見にくいですが...それに夕方だったので、虫が活動していなかった...言い訳が多いですが、クワキジラミの幼虫です。


葉陰に潜むジョウカイボン。捕食者の1つです。

ナナホシテントウのようです。


こちらコメツキムシ。みな捕食者です。

大物、ハラグロオオテントウです。日本で最大級のテントウムシ。先に紹介したカメノコテントウとは、東西の横綱です。


もう一匹草むらにいました。なぜか細い草を抱いています。近くのナナホシテントウに来てもらって大きさの比較です。

顔を見ると、先の個体と比べて、この個体には目の部分に黒いバンドがありません。オスメスの違いでしょうか。

これは普通のテントウムシの幼虫。

これはハラグロオオテントウの幼虫。ゴジラかガメラか。比較するクワキジラミがいませんが、とにかくど迫力ですね。それにたらふく食べてぼてぼてに太っています。

Photos 2022-05-15

2022年5月13日金曜日

雨の日:A rainy day

今日は朝からこぬか雨。午後に本降りになるということで、桜並木を歩いてきました。

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今年初めて見ました。ヤマトシリアゲのメスです。

すぐ近くにもう一匹いました。不思議な形をした虫です。

ジョウカイボン。

調べてみると、ツマジロエダシャクという蛾です。

下から見ると口吻があるので、ポリネーターとしての役割は果たしているのでしょうね。

キタテハです。相当に擦れているので、越年した勇者でしょうか。

なるほど、不敵な面構えです。

ヒメウラナミジャノメもこの大きさですと、結構迫力があります。

雨がちの日は昆虫たちの動きが鈍く、よい写真が撮れることもあります。

Photos 2022-05-12

2022年5月9日月曜日

散歩道から-コスカシバなど-:Under the cherry tree

散歩道の桜の木に色々と面白い虫がいて、小一時間ほど観察しました。桜などの落葉広葉樹は虫たちや鳥たちに鷹揚に木の葉を食料として提供してくれます。桜の木に依存する昆虫たちは、樹木を育てる側から見れば「害虫」になるのですが、これらの虫は野鳥たちの餌となります。古木大木ともなると、少々の葉を食べられても余裕で光合成を行える余力を、広葉樹の多くは持っているように思います。人間もこうありたいですね。

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この季節よく現れるジョウカイボンです。カミキリムシのようですが、肉食性の昆虫。名前は平清盛と関係あるとか。ググってみてください。

その葉裏に別の虫が。

コスカシバです。蛾ですが、身を守るために肉食性のフタオビドロバチに擬態していると考えられます。美しい虫だと思うのですが、梅やモモの果樹の害虫として、ネットを検索すると「駆除」のHow toばかりがヒットします。

桜の樹皮にはクサカゲロウも身を寄せていました。

ムネアカアワフキもそこここに。ちかづいても大人しくしていますが、我慢の限界を超えると、「ピチッ」と音を立てて跳躍します。

Photos 2022-05-07



2020年5月10日日曜日

夕方の散歩道で

5月も連休を過ぎる頃になると、日中は日差しも強く蒸し暑く感じますが、夕方の5時頃からは散歩に適した気温になります。風も凪いで木の葉のざわめきがやむと、ねぐらに入る小鳥の羽ばたきが聞こえ、草陰の小さな虫たちの動きまで見えてきます。いつもの桜並木の、30分ほどの散策での出会いをポストしておきます。

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ハルガヤの花はもう終わり。風になびく穂が涼しげでした。

これをちょっと詩情を出して撮ってみました。ワンストップオーバーです。

ウラナミジャノメはイネ科植物が食草。一昨年の爆発的な発生はその後見られません。

フタツメカワゲラ(の仲間)が至る所で交尾中。これはオス2匹がメス1匹に言い寄っているところ。お疲れ様です。

これも至る所に見られるヒゲナガカワトビケラ。



見事に来化けできるのが、この虫の特徴。木の皮目に沿って止まると見えなくなります。

アブラムシを探すナミテントウ。

羽根を閉じて眠りにつくツバメシジミ。


昨年からナヨクサフジがすごい勢いで繁茂するようになりました。冬でも枯れずに花を咲かせます。




カミキリムシに似たジョウカイボン。

カラスムギが涼しげな花を咲かせています。ヨーロッパ原産で史前帰化植物とも言われますが、他の輸入穀物に混入して近年勢力を伸ばしているとも言われています。これもずいぶん勢力を広げました。1月頃から花を付けているのを見ることがあります。今現在河川敷を覆う単子葉の葉の長い植物の多くは、輸入牧草由来であると、人から聞いたことがあります。黄色く見えるのが雄しべです。


2020.05.05.撮影
2020.05.09.記述


池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...