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2022年2月19日土曜日

ジャケツイバラ:Jaketsuibara, shoofly (Caesalpinia decapetala var. japonica)

ジャケツイバラは、棘だらけの猛々しい樹皮から想像できない美しい花を咲かせ、美しさと猛々しさの対比が甚だしいので、私のお気に入りの樹木です。この木の成木を近くで観察することができました。樹皮の棘は、成木になると丸まってくるのだろうとの予測に反して、先端部は研ぎ澄まされた鷹の爪のように鋭く、周囲の木々に取り付こうとする意欲が満々です。老いてもなお鋭い知性を見るような気がします。

The shoofly or cat's claw is my favorite tree because it produces beautiful flowers that betrays its fierce bark full of thorns. The contrast between beauty and fierceness is enormous. I was able to observe a mature tree up close. Contrary to my expectation that the thorns on the bark would smooth up as the tree matures, the tips are as sharp as a sharpened falcon's talons, eager to attach themselves to the surrounding trees. I feel as if I am looking at an horned intelligence and wisdom in old age.

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Photos 2022-02-15

2021年11月30日火曜日

ジャケツイバラの冬芽

いつの間にかジャケツイバラに冬芽ができていました。というか、初めて冬芽を確認したのは8月頃だったように思います。一般に樹木は夏の葉が茂る頃には翌年の芽の準備もできているのです。大人しく大中小と並んでいる様子は、ほほえましく、この木の名前、全身を覆う棘におよそふさわしくありません。花芽と葉芽がそれとわかるようにすでにできあがっているのに感心します。

Before I knew it, Jaketsuibara, (Biancaea decapetala) has made winter buds. Or rather, I think it was around August when I first saw the winter buds. In general, trees are ready for the next year's buds by the time the summer leaves are thick. The large, medium, and small buds in a row are very cheerful and is in contrast with the tree's name and the thorns that cover its entire body. I am impressed that the flower buds and leaf buds have already formed in a recognizable way.

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Photo 2021-11-19


2021年5月7日金曜日

ジャケツイバラなど

松尾橋河川敷のジャケツイバラが見頃を迎えています。遠目には菜の花としか写らないので、それほど注意を払う人もいないようですが、本来的に山の植物を手にとって見ることができるこの場所は貴重です。

一昨年から継続観察していますが、河川敷もかなり草が生い茂ってきたので、来年あたりからは少し近づきにくくなるかもしれません。これまで撮りだめてきた写真を一度整理して、四季のジャケツイバラの姿を確認する必要があるようです。

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堤防道路から見ると、セイヨウカラシナの花とあまり変わらないように見えます。

近くに寄るとやはり目立ちます。


少しハイキー気味に撮影すると、まぶしいような黄金色の花弁の印象がよく現れます。

これも継続観察しているアカメガシワです。最初は馬面でしたが、最近叫んでいるような険しい顔つきになりました。

これも継続観察中のノブドウ。傍から見ると、ほとんど意味のない行為のように見えるでしょうが...

この巻きひげの力強さには、いつも感心します。「生きる!」という気迫すら感じます。

2021.05.06.撮影

2021年2月28日日曜日

ジャケツイバラの播種戦略

ジャケツイバラが昨年実らせた果実を開いています。マメ科の植物の播種戦略は、サヤの乾燥時にひねりを利用してはじき飛ばす(カラスノエンドウ、大豆など)ものが多いですが、そのほかにはサヤを水に流す(ネムノキ、クサネム、モダマなど)、鳥に食べてもらう(エンジュなど)何もしない(クズなど、これは戦略ではありませんね、サイカチも?)があります。

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ジャケツイバラはその中でもちょっと変わっていて、上向きにサヤを開くことをします。秋に実った種子は船底のようなサヤの中で徐々に地上にこぼれますが、春先のこの時期でもまだサヤの中に残っているものも多くあります。上向きに開くのは、雨などの水によって流れるのを待つ戦略でしょうか。一気に地上に落とさないという戦略でもあるように思います。サヤはきわめて硬く、水が溜まると種子が腐るので、サヤの表面には水を排水するスリットのようなものが多数付いています。しかし、果たして排水効果があるのかどうかは不明です。

下の写真のサヤの種子はツヤツヤしていて健康そうです。うまく地上に落ちると発芽するでしょう。


水が溜まったと思われるサヤの中の種子は、カビが生えているようで、芽が出そうにありません。

このような形で果実が付いています。そばに近寄ることはなかなか難しいです。

2021.02.21.撮影

 

2021年2月27日土曜日

ジャケツイバラの冬芽

ヤナギの木の芽吹きを見たので、ジャケツイバラの様子も見に行きましたが、こちらは微動だにしない冬の守りが堅いです。

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主芽1に副芽2が基本的な組み合わせです。

それにしても、この有刺鉄線のような刺はいただけません。


小枝一つとってもこの通り。これほどの逆刺は他の植物にあまり例を見ません。

かなり大株になってきて、枝が地表を這っているので、よほど注意しないと衣服を引っ掛け、体に刺さって大変な目に遭います。

2021.02.21.
 

2020年6月19日金曜日

河川敷の昆虫、植物など

梅雨の晴れ間を狙って、アリジゴクの様子を見に行きましたが、よくわかりませんでした。そもそも雨が降るとあっという間に巣が崩れて形がわからなくなります。それと、もうぼちぼち繭を作って蛹化する頃だと思いますので、どこかに移動している可能性もあります。縁の下などの限られた空間では見つけやすいのですが、草が繁茂してきた河原ではなかなか見つけるのが困難です。雨上がりの土が若干湿っていますので、まだ巣を作れないのかもしれません。継続して観察に訪れることにします。

近くのジャケツイバラの実が大きくなってきました。一見サヤエンドウとあまり変わらないようですが、手に取ってみるとかなりサイズが大きく、プラスチックの板のようで、固くてカチカチ。およそ食べられるような気がしません。ただ、サヤの中の種はこの段階ではつやつやとした緑色で、美味しそうでもあります。一度ゆでて食べてみるのも良いかもしれません。

さらに、近くのネムノキが花を咲かせはじめていました。この木の花は繊細な細い雄しべが目立ちます。蕾の中にどのように収納されているのか、以前から気になっていましたが、今回確認することができました。

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ジャケツイバラ。結実しているのは、花序1つにつき3から7個。あまり効率は良くありません。

板状のサヤは、この段階ですでに、かなり弾力があって固いです。

ネムノキの開花です。


段階を追って見ていきます。まずつぼみが膨れて咲いていきます。

緑の筒状のものが花弁です。花弁は先端で5つに分かれます。その中からくしゃくしゃにまとまられていた多数の雄しべと、1本のめしべが伸びてきます。

その様子はまたいずれ。

2020.06.15.撮影
2020.06.18.記述


2020年5月26日火曜日

午後から散歩

午前中は何かと用事がありましたので、午後2時頃から散策に出かけました。お目当てもいろいろあったのですが、道中の発見メモです。

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ジャケツイバラの花が終わり、果実が実りはじめました。あれだけたくさんの花が咲いていたのに、1つの花序に5つから、多くて10個結実しているのみです。


ついでにアリジゴクも確認。度重なる雨をしのいで、元気に巣を作っています。少なくとも11個があります。



こちらは遠景にヒメガマ、近景にマコモ。

マコモはイネ科植物なので、初夏の田園を思わせる一面の緑がすがすがしいです。

こちらはサンゴジュの蕾。


ウキヤガラの花。

雄しべが伸びきっています。めしべの柱頭に花粉が見えるようです。

トサミズキ。

タイサンボクの花芽がおもむろに冬の外套を脱ぎ捨てようとしています。

きひんはありますが、ちょっともったいぶったような膨らみです。

樹皮のスキマに何かいます。

コクワガタのオスのようです。コクワガタにしてはちょっと大型。

サトキマダラヒカゲも立ち寄ります。

これはナラガシワの果実。春花が咲き、1年で実ります。



山桃の果実も膨らんできました。

こちらはモチノキ。昨年の果実だと思います。

これが今年の果実。

モンカゲロウよりも少し小さいトウヨウモンカゲロウの成虫です。

 目が大きくて、360度全周囲に目が利きます。



傍のツツジの中からメジロが顔を出しました。

マサキの蕾です。

こちらはナナミノキの新芽。

トウネズミモチ。

ネズミモチ。


植え込みの中にナラガシワが一本生えていました。ドングリの形成を眼の前で観察できますが、もうしばらくすると植木の手入れで伐採されるでしょうね。

イヌツゲの花。かなりたくさんの蜜を出すらしく、蜂やアブが頻繁に訪れています。

ということで、約2時間の散歩が終わりました。季節の歩みは速いです。

2020.05.25.撮影
2020.05.25.記述


京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...