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2022年6月5日日曜日

楽園喪失:Paradise lost

観察を続けていた公園に初夏の草刈り・剪定作業が行われました。結果、これまで観察していたアリグモ、ゴミグモなども、草刈りに直接、あるいはその後野鳥などに食害されたか、まったく姿がありません。まさに楽園喪失の様相です。

そんな中で、ナナフシモドキの姿だけが多く見られました。従来1匹だったのが、5匹。しかし、いずれも脚や触角など体の一部が失われており、剪定作業が昆虫たちにとっては厳しかったことがわかります。また、これらの大人しい昆虫を覆い隠していた枝葉が失われることで、今後野鳥による食害なども懸念されます。

後脚を失ったナナフシモドキです。

こちらは前脚を損傷。

身軽なアシナガバエの仲間や...

ガガンボなどは難を逃れていますが...

ラミーカミキリも触角を失い...

このナナフシモドキは3つの脚を失っています。生き残れるでしょうか。

草刈りと剪定は毎年繰り返されることですし、これを行わないと、昆虫の生育環境も整わないという面もあるのですが、あらためて人の行為の自然界へのインパクトの大きさを感じました。

Photos 2022-06-02


2022年4月21日木曜日

ガガンボの翅:Crane fly wings

戯れにガガンボの写真を撮ってみてビックリ。退化した羽根が棍棒のようになっています。調べてみると、これは平均棍(へいきんこん)というらしいです。飛行に際して、体を安定させるジャイロのような役割を果たすんだとか(その割にはガガンボの飛行ってあまり安定していないような...)。蚊の場合だとこれが「プイ~ン」というあの独特の羽音を生み出すわけですね。まだまだ知らないことがいっぱいあります。

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Photo 2022-04-19

2019年6月10日月曜日

小川の昆虫たち

上流から取水していて、水のきれいな小川の昆虫たちを観察してみました。ここはゲンジボタルが飛んでいるところでもあります。以下、いささかオタク的なコレクションになりますが、ご紹介を。

ヒモワタカイガラムシの、リング状になった卵嚢です。これが多数枝に付いていると、思わず引いてしまいますが、単独であれば、造形的に面白い。

ヒメマルカメムシです。茶色のマルカメムシよりも小さくツヤツヤで可愛いです。

ガガンボ(おそらくミカドガガンボ)です。ガガンボは、か弱く、短命で、特に害をする昆虫でもありません。生態系の中でどのような役割を果たしているのでしょうか。また、こんなに長い足は何の役に立っているのでしょう。よく見ると精悍な顔つきをしています。

アオヒゲナガトビケラです。最初見たときには前肢で何か捕らえて食べるのかと思いましたが、そうでもなさそうです。体もステルス機のような特殊な形をしているので、一度見ると忘れられません。

ミドリタニガワカゲロウのようです。目が平たいのが特徴です。面白いです。

モンカゲロウの仲間です。羽化したばかりなのか透き通った体が美しい。

ゾウムシの仲間で、カツオゾウムシというらしいです。名前の由来は体が鰹節(カツオブシ:削る前の)に似ているからだとか。成虫になったばかりの頃は、体が赤茶色の粉に覆われていて、体の形も加わって、ミニ鰹節そっくりだとか。初めて見ました。

アワフキムシの泡状の巣を見つけました。このあたりにもあったのですね。幼虫は終齢のようです。これはおとなしい色の茶色のアワフキムシのようです。

ちょっとお顔を拝見、と思いましたが、お顔は泡の中でした。この後ちゃんと戻しておきましたので、ご心配なく。

その名もヨモギハムシで、ヨモギの葉をムシャムシャとお食事中です。この後撮影のために寄っていくと、いきなりポロリと地面に向けて落ちていきました。これは多くのハムシの防御策。お約束です。

ウズラカメムシです。結構上品なジェントルマンといった顔つきをしています。上品ぶっていても危機の時には、おしりからプッとやるのでしょうか。

昆虫の世界の多様性には本当に感心します。幼い頃一緒に戯れた、当時は名もない虫たちを観察する楽しさを再体験しています。

2019.06.10撮影


池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...