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2022年7月1日金曜日

炎暑の河川敷:Riverbed in the blazing heat

早々と梅雨が明けた京都、各地から気象台始まって以来という報告が入ります。地球温暖化を肌でひりひりと感じられますが、来る参院選の候補者は経済対策と軍備増強ばかり。30年後、50年後、100年後の地球を論じても票にはならないのでしょうが、地球は子や孫からの借り物という、巨視的な意識と見識を持って政治家が活動しないと、若者たちの政治への関心は高まらないでしょう。

午後遅くから近場を散策してみました。

昨日Tさんが投稿しておられたニガクサです。昨年は大きな洪水がなかったせいか、今年のは花穂の数も多く、これから花園ができるでしょう。

ニガクサはシソ科ニガクサ属の多年生草本です。花の形はシソ科独特の形状を持ち、特にカリガネソウとよく似ています。


場所を移動した公園では剪定されたアラカシから一斉に芽吹きがあり、ハマキガの一種でしょうか、葉を巻いた巣にコアシナガバチでしょうか、盛んに頭を突っ込んで中の幼虫を引きだそうとしていました。


剪定後約1ヶ月でこの有様。先日来観察していたムラサキシジミの幼虫がいた枝は、5日ほど観察に来なかったら、わからなくなってしまいました。やはりしっかりとマーキングしておかないといけませんね。

探し回ると、アリがやたらと多い新芽を発見しました。何かいるのだろうと一心に観察しましたが、わかりません。ルーペを持ち出し、マクロレンズで撮影してもわかりません。後日の確認とします。風のない中、長時間同じ場所に立っていると、本当に熱中症で倒れそうになります。自然観察もこの天候では命がけですね。

取水が少なくなった水路では、ミシシッピアカミミガメが居場所を求めて彷徨っていました。自らでなくても甲羅干しができる状況です。

Photos 2022-06-30

2021年12月31日金曜日

アラカシの果実:Arakashi (Japanese blue oak, (Quercus glauca))

 亀山公園のアラカシがまだ果実を付けたままなのに驚きました。果実の表面は赤紫に変わり、満々と栄養を蓄えているようです。この木は風の当たらない窪地に生えているために、12月末のこの時期まで果実を落とさずにこれたのでしょう。時差を付けて実を落とすことで、発芽の機会も増えるでしょうし。また、野鳥たちにとっても、新鮮な果実の供給は冬の餌の少ない時期には貴重でしょう。ドングリを好むカケスやアオバトなども訪れるかもしれません。

I was surprised to see that the Arakasi trees in Kameyama Park still had fruit on them. The surface of the fruit has turned reddish purple, and it seems to be full of nutrients. The tree grows in a depressed ground where it is not exposed to the wind, so it must have been able to keep its fruit until the end of December. By dropping the fruits at different times, there will be more opportunities for them to sprout. Also, for wild birds, the supply of fresh fruits is valuable during the winter when food is scarce. Jays and green pigeons that like acorns may also visit.

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Photos 2021-12-28

2021年10月14日木曜日

アラカシの実り

アラカシの木にドングリが鈴なりになっています。昨年も一昨年も地面に絨毯を敷き詰めたように実を落としました。8月にはまだ小さかったドングリですが、9月10月と2月の間に大きく成長しました。春から蓄えた養分を一気に実に注入しているかのようです。これだけの実を毎年ならすことのできる樹勢に驚嘆します。

The acorns on the oak tree (Arakashi or Japanese blue oak (Quercus glauca)) are gowing all over the branches. Last year and the year before, the dropped acorns were like a brown carpet on the ground. As I remember, they were still small in August, but during the months of September and October, they have grown very large, as if the nutrients stored since spring were being injected into the fruit all at once. The vigor of the tree that can produce so many fruits every year is truly amazing.

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Photo 2021-10-10


2021年8月5日木曜日

京都御苑の夏の植物

御苑の自然教室に参加してきました。いまさら、という気もするのですが、やはり専門の方の説明には何かしら新しい知見があるので、興味深いです。その一方で、下調べが十分でなかったり、専門外の生きものについては、ちょっと首をかしげるような若干ラフな説明もたまにはありますが、それもまたその場のノリのご愛敬と言うことで。


以下の写真は個人的に撮影したもので、解説もまたブログ主個人のものです。責任はすべてブログ主にあるので、何かしら誤りがあれば、あしからず。

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そこここに美しく咲いているサルスベリです。花びらが縮れているために、全体に大きく見え、夏枯れの庭園のアクセントとなります。

コクサギ型葉序としてよく知られた、2枚ずつ互生に付く葉の付き方をしています。

幹のコルク層は早々とはがれ落ちます。


そのために猿も滑るか、と思う人もいるでしょうね。

林の中に群生しているヤブミョウガです。円錐花序は数段の集散花序からなり、花が終わるとその花序の先端からまたつぼみが出るので、長期間花を楽しむことが出来ます。

センリョウの実です。赤い実を見慣れていますが、青い実も初々しくてなかなか美しい。

モクレンの果実です。花の色はわかりません。コブシではないと思います。

これはアラカシの実。殻斗に環状の縞模様があり、独楽のようです。果実の先端に3本の花柱が残っており、これは果実が熟しても取れません。これから秋にかけて膨大な数の果実にデンプンを蓄えることを思うと、この木に蓄えられた養分の膨大さは途方もないものなのでしょうね。

2021-07-31 撮影



2020年4月23日木曜日

ツマキチョウ(メス)

ツマキチョウのメスを確認しました。というか、双眼鏡と望遠レンズで眺めたという方が正確でしょう。天候を見計らって午後半ばに公園に出かけ、サルスベリの高い枝に止まったツマキチョウを見上げました。距離は5メートルほどあったでしょうか。少々の風が吹いても飛び立つ気配はなく、風見鶏のように止まったままです。羽裏の網目模様は、枝に止まると枯れ葉としか見えません。

そのほかヤマトシリアゲ、モンカゲロウなどを観察しました。いよいよ虫たちが、漢字そのもののように、蠢いています。

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ツマキチョウのメスです。曇天の夕刻で気温が下がり、夜を個々で過ごすことに決めたようです。

ヤマトシリアゲ。春型は黒い色をしています。秋型は飴色で、ベッコウシリアゲとも呼ばれます。これはオス。メスは腹部が太く、尾部のサソリのような反り返りがありません。


モンカゲロウ。これは亜成虫です。陽炎の仲間は亜成虫の形で水中から飛び立ち、草木に止まって最後の脱皮をして成虫になります。

アラカシの花です。垂れているのが尾花。

赤く丸い突起のようなものが雌花です。

拡大したところ。二股に分かれた柱頭は堅果にも残ります。

銀杏の尾花。

ナラガシワの花です。垂れているのは尾花。

これが雌花です。

ウバメガシワの花。

垂れているのが尾花で...

葉の間から覗いているのが、雌花です。

マコモが芽生えてきました。

こちらはキショウブ。美しい花を咲かせますが、日本の侵略的外来種ワースト100 指定種に指定されています。在来のアヤメ属との交雑が懸念されるということです。残念ですね。


2020.04.20.撮影
2020.04.20.記述


2019年12月20日金曜日

桂川樹木調査:嵐山東公園の樹木

友人達と桂川の樹木調査を行っています。「調査」と言ってもたいしたものではなく、日頃散歩中に見かける樹木の名前を知りたい、という動機から始まりました。当初は主立った樹木だけわかれば良い、というような軽い気持ちで取りかかったのですが、いざ始めてみると、生えている樹木があれもこれも気になって、結局悉皆調査に近い形になっています。冬に向かう時期に始めたので、葉や花や実などの手がかりも回を重ねるごとに少なくなっていきますが、手がかりが少ないのをかえって面白がりながら取り組んでいます。第3回目に調べた樹木をいくつか以下に。

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230と番号が打ってあります。京都市の土木課が管理する河川敷の公園部分はこのように樹木に番号を記したテープがホチキス止めしてあります(おそらく台帳もあるのでしょうね)。ところが同じ河川敷でも法面は国交省の管理になり、番号がありません。草刈りも土木課と国交省は管轄をきっちり守って行うために、公園部分はツルツル、法面はボウボウ、その逆もあります。縦割り行政が虎刈り状態の河川敷をつくります。縦割り行政の足並みの不揃いは、河川敷の生き物にとっては福音です。

ところでこれはエノキです。

サンゴジュです。赤い実がきれいなのですが、いち早く鳥たちに食べられました。

ナワシログミです。グミの仲間の葉は星状毛あるいは鱗状毛といわれる毛が密生して、銀白色に輝くのが特徴です。このナワシログミの葉も裏側に鱗状毛が密生しています。

トベラは赤い実をはじけさせています。葉が反転するのが特徴的。

マサキの実です。外側が割れて中からオレンジ色の種子が出てきます。

アラカシの木肌です。老木は迫力があります。

ナラガシワの紅葉です。実は典型的なドングリの形。殻斗には鱗状の紋があります。1年で実ります。

テイカカズラです。初夏に風車のような花を咲かせます(工夫すると実際に風車のように回ります)。キョウチクトウの仲間です。

カイズカイブキかイブキか結論が出なかった植栽です。奥に見えるのはヒマラヤスギ。樹齢は約60年。この5年間で約12本が消滅しました。すべて台風のためです。

サザンカと思っていましたが、フユツバキだそうです。サザンカの仲間ですが、売り出すときに「ツバキ」の名称を与えた方がよく売れるだろうということで、命名されたとか。

あれかこれかと迷いながら、興味深い逸話なども伺いながら同定をすすめると、名前が記憶に定着しやすいです。今後も月一で開催する予定です。

2019.12.12.撮影
2019.12.19.記述


京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...