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2021年6月11日金曜日

アリジゴク

 河川敷の砂地の上にアリジゴクの穴が2つありました。昨年も砂地に10個あまり見ています。最終的に繭を作りサナギになるところは確認できませんでしたが、高温になる炎暑の河原によくも生きることができるものだと感心します。

これらのアリジゴクは、寺社の建物の縁の下などに穴を作るウスバカゲロウとは種が少し違うのかもしれません。以前書いた記事を参照しましょう。

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2021-06-01 撮影


2020年4月30日木曜日

アリジゴク:英語名の由来について

先般アリジゴク(おそらくウスバカゲロウ、ひょっとしたらコウスバカゲロウかも
しれません)の発見を書きましたが、その後雨にも負けず風にも負けず、アリジゴクは巣を手入れしながら元気に生きています。近くの巣穴からのアリ、落ち込むクモや甲虫などを食べて大きくなっていくようです。

この虫の英語名のantlionは学名のMyrmeleon:  mýrmex (μύρμηξ) "ant" + léon (λέων) "lion"(ライオン+アリ)から来ています。ヨーロッパの諸言語では、アリジゴクは、ほぼこのアリ+ライオンを表す語で記述されるようです。もっとも、ライオンのような牙を持ったアリ、なのか、それともアリをライオンのように襲う虫なのか、今ひとつはっきりしませんが。

一方で、もう一つの英語名doodle bugのdoodleは、「(話・考え事をしながら)いたずら書きする」(ジーニアス英和大辞典)というような意味です。この名前はアリジゴクの行動から来ているように思えます。アリジゴクが移動する際にはお尻を前に、頭を後ろにして砂を推し進めますが、砂をかき分けて進んだその痕跡がちょうど殴り書きのように見えます。
https://www.tori-guide.com/blog/1514

また、NHKの自然科学番組「ダーウィンが来た」でアリジゴクを研究している松良俊明博士が紹介しているように、アリジゴクの仲間には殴り書きのような痕跡を残した巣を作るものがあるのです。
http://kyoushien.kyokyo-u.ac.jp/matsura/antlion14.htm
https://bugguide.net/node/view/41551

おそらくはこれらの習性(おそらく前者の)から英語名が来ているように思えます。

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明るい日当たりの河原に作っていますので、コウスバカゲロウかと思います。

背面が藪で餌の豊富な場所ですから、いろいろなものを餌食にしています。これはハムシの仲間。

大きなアブラムシが巣に落ちていました。

そしてこれはハエトリグモ。敏捷な捕食者が捕食される世界です。 


一説にはアリジゴクの大顎から注入される神経毒はふぐ毒よりも強いと言われます。一咬みされると、とたんにおとなしくなるのはそのためでしょうか。小さいながらも獰猛な捕食者です。

2020.04.14. & 2020.04.27.撮影
2020.04.29.記述



2020年4月12日日曜日

蟻地獄

河原を歩いていて懐かしいものを見つけました。蟻地獄です。子供の頃、家の縁の下に、寺社の建物の陰にはどこでもありました。砂の多いさらさらとした土にすり鉢状の巣(?)を作り、獲物を待っています。

よく見ると底の方に二股に分かれた顎が開いています。アリなどの獲物が落ちると、気配を察して大顎でパッ、パッと砂をかけ、獲物の逃亡を阻害し、下に落ちた獲物を顎でくわえます。その様子がドラマチックで面白いので、アリや地蜘蛛を捕らえてきて蟻地獄に落として、蟻地獄が捕らえる様子を眺めていました。今から考えれば、結構残酷なことをしていたと、反省します。

ですが、そのおかげで、蟻地獄の生態を学びました。巣から取り出して土の上に置き、息を吹きかけると急いで土に潜ること、後ろ向きにらせん状に回りながら巣を作ること、やがて一見土の塊としか見えないような繭を作ること、やがてトンボに似たウスバカゲロウになること、などです。

そのような自由なたっぷりした時間に遊ぶことができたので、私にとっては牧歌的な田舎の子供時代を思い出す、プチ・マドレーヌ的な存在です。

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夕日を受けて、月のクレーターのように見えます。

周囲を見渡すと、約10個ほどありました。

巣から取り出して、砂の上に置くと、すぐに潜り込みました。すぐに潜り込む臆病者と、しばらくぼーっと(?)しているのんびり屋とがいて、昆虫でも個性があるのだろうと思えます。



これはのんびり屋。

木ぎれの上に置いてみました。丸々と太っていますので、おそらく食料はたっぷりあるのでしょう。

河原ですので、増水すれば水没します。観察を継続して、必要ならば保護することを考えましょう。

2020.04.10.撮影
2020.04.11.記述


池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...