ラベル ツルウメモドキ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ツルウメモドキ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年1月8日土曜日

ツルウメモドキの果実:Fruit of Oriental bittersweet (Celastrus orbiculatus)

 ツルウメモドキの果実を観察に出かけました。昨年地面を覆い尽くすほど殻を落とした場所は、案外実りが薄く、またまだ果実の殻が開いておらず、一方で予期しない場所ですでに開いていたりします。同じ枝でも開いたものがあれば、開かないものもあります。同じ場所でも、同じ植物体でも時期をずらして実を熟させるのは、植物の播種戦略の一つでしょうね。開いた実は橙赤色の仮種皮がとても鮮やかで、野鳥たちの格好の標的です。あっという間に食べられてしまって、開いた殻だけのことがしばしば。なかなか鮮やかな実をつけた蔓は撮れません。植物の戦略と野鳥の素早さに感心することしきりでした。
 ツルウメモドキを解説して充実したページがありましたので、紹介しておきます。

 I went out to observe the fruits of the Oriental bittersweet. Where the shells had fallen all over the ground last year, the fruit was surprisingly thin and the shells had not yet opened. On the other hand, in unexpected places they had already opened.  Even on the same branch, some fruits have opened, while others have not. I guess it is one of the plant's seeding strategies to ripen fruits at different times in the same place and on the same plant body. The orange-red pseudocarp of the opened fruits shines bright in the sun, making them a attractive target for wild birds. They are often eaten so quickly that only the open shell remains. It's hard to get a picture of a vine with bright fruits. The strategy of the plants and the quickness of the wild birds were quite impressive.
    There is an informative web site featuring this plant.

*****



Photos 2022-01-04

2021年4月29日木曜日

マユミの花

近くの桜並木にマユミが咲いているのではないかとの連絡があり、出かけました。ここには三年ほど前にマユミの赤い果実を水際に見ていますので、それが残っていたようです。

マユミはニシキギ科の樹木で、粘り強く良くしなる材から弓を作ったことから「真弓」の名が付いたそうです。秋に実る実が赤くて美しく、盆栽としても楽しまれます。先般出かけた三川合流には何カ所かに雌木があり、実をつけます。

今回連絡を受けて現地で写真を撮り、調べたところ、マユミは雌雄異株であることがわかり、ここにある株は雄株のようです。雌株があれば良いのですが、再度出かけて調査する必要があります。

*****

ぷっくり膨れた雄しべは葯の裏側がめくれて花粉を出すようです。


小川とも言えないような用水路の脇に生えていてちょっと気の毒です。

付近にはハナウドや...

今年1月に伐採されたツルウメモドキもかろうじて命脈を保っていました。

ハナアブが蜜を求めて飛来しています。

2021.04.28.撮影

2020年12月27日日曜日

1週間前のツルウメモドキ

ツルウメモドキがヒメコウゾを伝って生えていた場所は、重機で跡形もなくなりました。来年再び生えてくるかどうかはわかりません。1週間前には黄葉を楽しめたのですが、無残なものです。丈夫な樹木のようですが、この周辺には見かけないので、残念です。黄葉の様子をメモしておきます。

*****

葉は卵形から倒卵型、鋸歯は波型です。



上記の写真を拡大すると、特徴的な皮目や、爪形の芽鱗が見えています。

付近にあったオニドコロもこのたびの伐採ですっかり持って行かれました。



葉を落としたエノキには、ツグミの姿がありました。

2020.12.18.撮影
2020.12.26.記述







2020年12月25日金曜日

冬芽と葉痕の勉強:ツルウメモドキ

桜並木の始まるあたり、ヒメコウゾに巻き付いて、つる性の植物が伸びていました。他の木々よりも少し遅れて黄葉し、何の木だろうと気になっていたのですが、そのヒメコウゾの伐採が始まって、枝を手に入れることができました。特徴を調べるとツルウメモドキのようです。

*****

葉表。薄い葉です。水っぽい。鋸歯あり。

葉裏です。

長さは約15cm。

茎の節打面には髄が目立ちます。

冬芽が特殊な形をしています。

芽鱗が3時限的にせり出しています。

特に左右のものは刺状です。



内側の髄です。

2020.12.24.撮影
2020.12.24.記述



京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...