2022年3月13日日曜日
イヌノフグリ咲きました:Grey field-speedwell (Veronica polita var. lilacina) is now in bloom
一時絶えたかと思ったイヌノフグリですが、本日開花を確認しました。今日はうららかな昨日から10度ほども気温が下がって北風の吹く寒い日。にもかかわらず寒風を突いて今年の初開花です。場所としてはやはりコンクリートの基礎脇。土中のアルカリ度が大切なようです。
The speedwell, which was thought to have temporarily ceased to exist, was confirmed to be in bloom today. Today is a cold day with a northerly wind, and the temperature has dropped 10 degrees from yesterday. Despite this, I saw the first bloom of the year, defying the cold wind. The location of the plant was right next to the concrete foundation. It seems that the alkalinity of the soil is important.
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Photo 2022-03-06
2022年3月1日火曜日
イヌノフグリはどこへ?:Where has all the speedwells gone?
Grey field-speedwell (Veronica polita var. lilacina) is now designated as vulnerable (VU). The species is almost extinct in natural environment in Kyoto City area. For some reason we do not know, though, it was thriving in my small garden. However, from last year on, it doesn't thrive and is disappearing. We are much worried.
イヌノフグリについては、これまでもこのブログに書きましたが、京都市内でも生育場所はわずかに数箇所と限られているようです。私の庭になぜか生えた個体は知人二人に分けて育ててもらっていますが、私の家のものが勢いがなくなり、消滅しかかっているようで、大変気がかりです。今年の冬は厳冬で、なかなか花芽が出ず、類似の花との区別がつきません。
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わずかに見つけた数株のうちの1つですが、タチイヌノフグリの可能性もあり、成長を見守らねばなりません。
Photos 2022-02-23
2021年3月2日火曜日
イヌノフグリの開花
自宅のイヌノフグリが咲き始めました。年々生える面積が減少するようで気にしており、知人達にも株分けして育ててもらっています。連作障害があるのでしょうか。これまでの場所にはあまり生えずに、意外な場所に姿を現します。
株分けした結果は良好ですので、この場所で絶えても生き抜くでしょう。
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3つの花が見えます。開花は今年は昨年より約1ヶ月遅いように思います。
2020.02.25.撮影
2021年2月17日水曜日
町中の絶滅危惧種
2020年4月27日月曜日
小さな庭で:ジャコウアゲハの産卵
小さな庭に植えてあるウマノスズクサにジャコウアゲハが産卵していました。まだ開き始めたばかりの葉に多い場合には6~7個の卵が産み付けられています。幼虫たちの旺盛な食欲を考えると、昨年同様早々にご近所に里子に出さねばならないかもしれません。
一昨年ウマノスズクサの苗をもらった育て始めた頃はジャコウアゲハの来訪はほとんどなく、昨年はじめて卵が産み付けられて総計40匹ほど育て上げ、40匹ほど里子に出しました。今年の春はおそらく20匹ほどがこの庭で羽化したと考えられます。
アゲハに帰巣本能があるかどうかは知りませんが、これほど早く産卵をみたのははじめてです。ほぼ毎日ジャコウアゲハの飛翔を目にしますので、数が増えた分、来訪も増えているのかもしれません。
今日は庭で昨年末にひこばえを採取して養生しておいた苗を2株近くの堤防の法面に移植してきました。うまく育つといいのですが。
上掲の写真の葉裏です。
4個の「固め産み」です。まだ伸びきらない若い葉に。「これはないだろう!」と言いたいですね。母親がよほど産気づいていたのか...
地面を這うように伸びるイヌノフグリには、まだ多数の花が咲いていました。横合いに何食わぬ顔で咲いているのは、タチイヌノフグリ。だまされてはいけません。早速駆除しておきました。
いつの間にかカリンの実も大きくなってきました。今年は実のなりが少ない裏年のようです。
一昨年ウマノスズクサの苗をもらった育て始めた頃はジャコウアゲハの来訪はほとんどなく、昨年はじめて卵が産み付けられて総計40匹ほど育て上げ、40匹ほど里子に出しました。今年の春はおそらく20匹ほどがこの庭で羽化したと考えられます。
アゲハに帰巣本能があるかどうかは知りませんが、これほど早く産卵をみたのははじめてです。ほぼ毎日ジャコウアゲハの飛翔を目にしますので、数が増えた分、来訪も増えているのかもしれません。
今日は庭で昨年末にひこばえを採取して養生しておいた苗を2株近くの堤防の法面に移植してきました。うまく育つといいのですが。
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ジャコウアゲハの卵です。美味しそうなオレンジのコーティングは実は毒だそうで、かわいい我が子の命を守る母の愛か、はたまた、色も体も毒気を含んだチョウの落とし子か...見る目によってかわいさ度が異なります。上掲の写真の葉裏です。
4個の「固め産み」です。まだ伸びきらない若い葉に。「これはないだろう!」と言いたいですね。母親がよほど産気づいていたのか...
地面を這うように伸びるイヌノフグリには、まだ多数の花が咲いていました。横合いに何食わぬ顔で咲いているのは、タチイヌノフグリ。だまされてはいけません。早速駆除しておきました。
いつの間にかカリンの実も大きくなってきました。今年は実のなりが少ない裏年のようです。
2020.04.25.撮影
2020.04.25.記述
2020年3月3日火曜日
ご近所に里子に出したイヌノフグリ
京都府のレッドデータブック2015で準絶滅危惧種になっているイヌノフグリが自分の家の庭に咲いていたのは以前書きました。全国的にも希少種だそうです。
友人知人の力を借りてこれを増やそうと、昨年知り合いの方々に実のついた株を差し上げて、おのおのの庭の隅に植えていただきました。それが今年うれしい知らせです。向日市の方からは勢いよく張った株にきら星のように咲く花の写真をいただきました。ご近所にもらっていただいた分は種子の散布がうまくいったようで、花壇の外にもたくさんの小さな株が生えて、全部で30株ほどあるでしょうか。今日はその株の写真を撮らせてもらいました。
コンクリートブロックを背にした場所では、午後から光がよく当たり、暖まって成長が早いようです。力強い株になっています。
花が終わって「ふぐり」の形成も始まっていました。
自宅の小さな庭のカリンの新芽です。
これはブルーベリー。
ツツジ科スノキ属に属する植物で、開花時期は早いです。
蕾も美しいですが、新芽の緑地に赤の差したグラデーションは見事です。
ハナミズキの花芽です。
こちらは葉芽。
ユキヤナギが咲き始めていました。
カキノキの頂芽です。
これが側芽。
拡大します。
これらのほかに、フジバカマの新芽、ムスカリの花芽も伸びてきています。。
友人知人の力を借りてこれを増やそうと、昨年知り合いの方々に実のついた株を差し上げて、おのおのの庭の隅に植えていただきました。それが今年うれしい知らせです。向日市の方からは勢いよく張った株にきら星のように咲く花の写真をいただきました。ご近所にもらっていただいた分は種子の散布がうまくいったようで、花壇の外にもたくさんの小さな株が生えて、全部で30株ほどあるでしょうか。今日はその株の写真を撮らせてもらいました。
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花壇の隅で花開いたイヌノフグリです。競争相手がないのが繁茂の理由でしょうか。コンクリートブロックを背にした場所では、午後から光がよく当たり、暖まって成長が早いようです。力強い株になっています。
花が終わって「ふぐり」の形成も始まっていました。
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自宅の小さな庭のカリンの新芽です。
これはブルーベリー。
ツツジ科スノキ属に属する植物で、開花時期は早いです。
蕾も美しいですが、新芽の緑地に赤の差したグラデーションは見事です。
ハナミズキの花芽です。
こちらは葉芽。
ユキヤナギが咲き始めていました。
これが側芽。
拡大します。
これらのほかに、フジバカマの新芽、ムスカリの花芽も伸びてきています。。
2020.03.02.撮影
2020.03.02.記述
2019年11月6日水曜日
観察記録:小さな庭で:秋の終わりの虫たちのために
自宅の小さな庭に蝶や昆虫たちを呼び込もうと、食草・食樹や蜜源植物を植えています。今年はウマノスズクサがよく成長して、多くのジャコウアゲハを羽化させることができました。柑橘類もナミアゲハがよく産卵していました。どうしようもない雑草のカタバミも、シジミチョウには大切な蜜源と食草です。
秋も終わりに近づいて、咲く花も少なくなりましたが、よく晴れた日で気温の上がる日中には、昆虫たちが吸蜜に訪れます。冬を越せない昆虫たちには、もう少しの命の糧を、冬越しする者達には、冬を堪え忍ぶ糧を与えてやりたいと思います。
ランタナは今年初めて植えました。秋遅くまで花をつけ、蜜源となってくれます。ツマグロヒョウモンやオオスカシバ、ホシホウジャクなどが吸蜜していました。
千日紅です。名前に恥じず、今の時期まで鮮やかな色を保ってくれます。これはシジミチョウのお気に入り。
ペンタスです。これもチョウたちの蜜源として大事な花でした。これは耐寒性がないので、鉢植えにして室内に入れるかどうか思案中。
これもペンタス。秋が深まると、深紅の花の色にも深みが出るようで、きれいです。
こちらはカタバミ。花壇の強雑草ですが、シジミチョウにとってはとても大切な植物です。
カタバミの写真を撮っていたらイヌノフグリの芽生えに気づきました。なぜかこの庭には在来種のイヌノフグリが生えています。京都府のレッドデータブック2015では絶滅危惧種。京都中を探し回っても見つからず、結局自分の庭に生えているのに気づきました。
ムラサキカタバミ。これも遅くまで花を咲かせます。
フジバカマです。二株あって、今も咲いているこの種はどうも園芸種らしいのですが、晩生で遅くまで咲くので、今の時期には貴重な蜜源です。しかし、花期が遅いので、アサギマダラの訪問には間に合いません。フジバカマはもう一株、在来種があって、そちらの方が早く咲いて、アサギマダラに間に合います。
これは晩生の方。コアオハナムグリが花粉と蜜を求めていました。
こちらはツマグロキンバエ。光の干渉作用によるのでしょうか、よく見ると複眼が不思議に縞模様になっているのは、この種の特徴らしいです。
秋も終わりに近づいて、咲く花も少なくなりましたが、よく晴れた日で気温の上がる日中には、昆虫たちが吸蜜に訪れます。冬を越せない昆虫たちには、もう少しの命の糧を、冬越しする者達には、冬を堪え忍ぶ糧を与えてやりたいと思います。
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ランタナは今年初めて植えました。秋遅くまで花をつけ、蜜源となってくれます。ツマグロヒョウモンやオオスカシバ、ホシホウジャクなどが吸蜜していました。
千日紅です。名前に恥じず、今の時期まで鮮やかな色を保ってくれます。これはシジミチョウのお気に入り。
ペンタスです。これもチョウたちの蜜源として大事な花でした。これは耐寒性がないので、鉢植えにして室内に入れるかどうか思案中。
これもペンタス。秋が深まると、深紅の花の色にも深みが出るようで、きれいです。
こちらはカタバミ。花壇の強雑草ですが、シジミチョウにとってはとても大切な植物です。
カタバミの写真を撮っていたらイヌノフグリの芽生えに気づきました。なぜかこの庭には在来種のイヌノフグリが生えています。京都府のレッドデータブック2015では絶滅危惧種。京都中を探し回っても見つからず、結局自分の庭に生えているのに気づきました。
ムラサキカタバミ。これも遅くまで花を咲かせます。
フジバカマです。二株あって、今も咲いているこの種はどうも園芸種らしいのですが、晩生で遅くまで咲くので、今の時期には貴重な蜜源です。しかし、花期が遅いので、アサギマダラの訪問には間に合いません。フジバカマはもう一株、在来種があって、そちらの方が早く咲いて、アサギマダラに間に合います。
これは晩生の方。コアオハナムグリが花粉と蜜を求めていました。
2019.11.04.撮影
2019.11.04.記述
2018年3月2日金曜日
イヌノフグリの謎
イヌノフグリについては、滋賀県立大学の高倉耕一氏が、「在来種 外来種避け変化?」(朝日新聞朝刊2015年6月18日)の記事で、在来種の「イヌノフグリが、外来種のオオイヌノフグリの勢力拡大に伴い、生息場所や種子の付け方を変えた可能性がある」としている。高倉氏によれば、オオイヌノフグリが生えていない瀬戸内海のイヌノフグリと、両方の種が生えている本土の土地のイヌノフグリを比較したところ、前者は地面に広がって生え、咲き終わった花を下向けにしているが、後者は咲き終わった花は上向きだったという。「島では種を地面に落としていたが、本土ではアリに別の場所まで運んでもらうのではないかオオイヌノフグリの影響を避けるために生態を変えたと考えられる。」また、人工的に両方の花粉を一緒に受粉させたところ、イヌノフグリは付けた種子の数が約7割に減ったが、オオイヌノフグリはほとんど影響を受けなかった、オオイヌノフグリの花粉がイヌノフグリが種子を付けるのを妨げていると考えられる(繁殖干渉)とある。
植物があたかも意思を持つように自ら変化することがあるのだろうか、「変化する」という表現には若干違和感を覚えざるを得ないし、上向きにしろ下向きにしろ、エライオソームが付いている種子を、植物体を自由自在に這い回るアリが見つけることは、実の向きとは全く関係ないと思われるのだが...
ウチの庭で発見したイヌノフグリであるが、これは、実を下につけている。ということは、これは瀬戸内海のイヌノフグリ同様に在来種本来の性質を残したものだということだろうか。謎は深まるばかりである。
by harusan
植物があたかも意思を持つように自ら変化することがあるのだろうか、「変化する」という表現には若干違和感を覚えざるを得ないし、上向きにしろ下向きにしろ、エライオソームが付いている種子を、植物体を自由自在に這い回るアリが見つけることは、実の向きとは全く関係ないと思われるのだが...
ウチの庭で発見したイヌノフグリであるが、これは、実を下につけている。ということは、これは瀬戸内海のイヌノフグリ同様に在来種本来の性質を残したものだということだろうか。謎は深まるばかりである。
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