種子を包む総苞毛(種子の周囲の毛)にも同様の物質と仕組みがあるのでしょうね。これを観察してみました。
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チカラシバの種子です長い総苞毛は約3cm。
よく見ると、毛の表面がなめらかではありません。
さらに拡大。ギザっぽいです。
無理に拡大したので画像が鮮明ではありませんが、微鋸歯がびっしり並んでいるのがわかります。これが「逆棘」の役割を果たして、一方向にしか進まないようになっているわけです。この写真の置き方では、この種がセーターなどに食い込むと、右方向に進んでも左方向には戻りません。
このような仕組みで人や動物にくっついて運ばれ、さらには地面に落ちた場合、地下に徐々に潜り込むことが可能になるのでしょう。おそらくこのような構造だろうとは推測していましたが、実際に見て納得です。
2019.12.20.撮影
2019.12.20.記述