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2021年11月17日水曜日

テイカカズラの実

テイカカズラが実をつけています。(春の花はこちら)実と言っても、細長いさやで、この中には冠羽のついた種子が多数入っています。テイカカズラはガガイモの仲間の植物で、同じ仲間であるキジョラン、ガガイモ、カモメヅルなどと同じようにつる性で冠羽の付いた種子を飛ばします。果実が実りやすい年と実りにくい年があるようで、今年はそこここに果実を見るので、実りやすい年ではないかと思います。下の写真では二股に分かれた実が中央に見えています。

Teikakazura, Asiatic jasmine (Trachelospermum asiaticum) is bearing fruit. The peapod like fruits are long, thin pods that contain many feathery seeds. It is a close member of the Asclepiadaceae family, and like the other members, such as Kijoran (Marsdenia tomentosa Morr. et Decne), Gagaimo (Cynanchum rostellatum), and the Kobanokamomedzuru (Vincetoxicum sublanceolatum), it is a vine that produces seeds with crown feathers. There are years when they easily bear fruit and years they do not, and this year I saw fruit here and there. In the photo below, you can see a pair of fruits in the center of the picture.

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Photo 2021-11-14

2021年6月10日木曜日

テイカカズラ(再び)

先般テイカカズラのことを記事にしましたが、テイカカズラの生命力はきわめて旺盛なようです。

本日亀山公園を散策した際に、松の木を這い上がっているつる性の植物を発見しました。茎の直径は2ミリほどですが、常緑と思われる葉を濃紺に茂らせ、茎からは気根と思われる根を出して、荒い松の皮に食い込もうとしています。ぴんと張った茎からは勢いの良い生命力を感じました。

気になって撮影して、家へ帰って調べると、これが何とテイカカズラでした。山麓を白に染め上げるテイカカズラのしたたかな生命力を垣間見た気がしました。

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茎の途中から新たな根を出しています。

2021-06-07 撮影

2021年6月4日金曜日

テイカカズラ

テイカカズラの花が最盛期を迎えています。この時期に山麓を見ると、なぜか白く見える部分があり、双眼鏡で確認すると、テイカカズラの白い花の集合です。目立つ咲き方をしている場合もありますが、散策路のすぐ傍の日陰にひっそりと咲いていることもあります。この時期を過ぎると、全く目立たなくなります。これに限らず、樹木の花は季節限定なので、楽しみでもあり、時期を逸すると少々口惜しくもあります。

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左手の山腹に白い花の集合が見えます。

拡大します。

上部をさらに拡大。

下部は真っ白に見えるほどの花の集合です。

こちらは散策路脇のテイカカズラ。一,二輪、楚々と咲いているのも良いものです。


2021-06-03 撮影

2020年5月11日月曜日

近隣の散策

新型コロナ流行のために遠出を自粛していますが、近隣の住宅の庭先の植栽を眺めるだけでも結構勉強になります。特に今は樹木の花が咲く時期ですので、日頃は余り関心を持って観察していなかった木々の花に注目するのも良いのではないでしょうか。小さなルーペをポケットに忍ばせて、身近なものを拡大してみると、意外な発見もあります。

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「春の山は笑う」と言いますが、ヤマザクラだけが山を飾る花ではありません。京都の西山では、緑が濃くなる前に山が沸騰するように黄色くなります。その主役がこれ。常緑広葉樹のシイの木の仲間です。照葉樹林帯を作る木々で、日本の山は放置しておくと、この種の樹木の極相林になります。

これはツブラジイの花。新芽が黄金色というか、茶色がかった緑色で、沸騰した泡のように見えます。 

房のように垂れ下がっているのが雄花。

拡大します。

そしてこれが雌花。目立ちませんが、雄花が咲いている枝の下部にあります。数は多くありません。

拡大します。

町中での観察。これはハクウンボク。見事に咲いていました。エゴノキのなかまで、このブログでも何度か紹介しています。鹿王院の門前の民家に咲いています。




これはヒトツバタゴ。ナンジャモンジャの木とも呼ばれます。細い花びらが風に揺られてとてもきれいです。



テイカカズラも蕾を膨らませてきています。咲いた花の花びらにひねりがありますので、中央に針金を通して正面から息を吹きかけると、風車のようにくるくると回ります。 

2020.05.07.撮影
2020.05.10.記述


2019年12月20日金曜日

桂川樹木調査:嵐山東公園の樹木

友人達と桂川の樹木調査を行っています。「調査」と言ってもたいしたものではなく、日頃散歩中に見かける樹木の名前を知りたい、という動機から始まりました。当初は主立った樹木だけわかれば良い、というような軽い気持ちで取りかかったのですが、いざ始めてみると、生えている樹木があれもこれも気になって、結局悉皆調査に近い形になっています。冬に向かう時期に始めたので、葉や花や実などの手がかりも回を重ねるごとに少なくなっていきますが、手がかりが少ないのをかえって面白がりながら取り組んでいます。第3回目に調べた樹木をいくつか以下に。

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230と番号が打ってあります。京都市の土木課が管理する河川敷の公園部分はこのように樹木に番号を記したテープがホチキス止めしてあります(おそらく台帳もあるのでしょうね)。ところが同じ河川敷でも法面は国交省の管理になり、番号がありません。草刈りも土木課と国交省は管轄をきっちり守って行うために、公園部分はツルツル、法面はボウボウ、その逆もあります。縦割り行政が虎刈り状態の河川敷をつくります。縦割り行政の足並みの不揃いは、河川敷の生き物にとっては福音です。

ところでこれはエノキです。

サンゴジュです。赤い実がきれいなのですが、いち早く鳥たちに食べられました。

ナワシログミです。グミの仲間の葉は星状毛あるいは鱗状毛といわれる毛が密生して、銀白色に輝くのが特徴です。このナワシログミの葉も裏側に鱗状毛が密生しています。

トベラは赤い実をはじけさせています。葉が反転するのが特徴的。

マサキの実です。外側が割れて中からオレンジ色の種子が出てきます。

アラカシの木肌です。老木は迫力があります。

ナラガシワの紅葉です。実は典型的なドングリの形。殻斗には鱗状の紋があります。1年で実ります。

テイカカズラです。初夏に風車のような花を咲かせます(工夫すると実際に風車のように回ります)。キョウチクトウの仲間です。

カイズカイブキかイブキか結論が出なかった植栽です。奥に見えるのはヒマラヤスギ。樹齢は約60年。この5年間で約12本が消滅しました。すべて台風のためです。

サザンカと思っていましたが、フユツバキだそうです。サザンカの仲間ですが、売り出すときに「ツバキ」の名称を与えた方がよく売れるだろうということで、命名されたとか。

あれかこれかと迷いながら、興味深い逸話なども伺いながら同定をすすめると、名前が記憶に定着しやすいです。今後も月一で開催する予定です。

2019.12.12.撮影
2019.12.19.記述


京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...