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2019年9月13日金曜日

飼育記録:ヒメアカタテハの蛹化:真珠のような美しい蛹

今日は少し遠出をして留守にしていたのですが、その間にヒメアカタテハが蛹になりました。朝出かける前に新しいヨモギを与えた時には、素直に新しい枝に移ってきたのですが、わずか半日で蛹化してしまいました。このスピードには驚きました。

蛹はツマグロヒョウモンと似ていますが、半透明の殻を通して内部が透けて見え、全体にかかるパールのような乳白色が印象的です。また背中の刺の部分はすべて金色がかっており、実に美しいです。糞の巣に隠れた刺だらけの幼虫からは想像できない姿です。

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ヨモギの葉陰に隠れるようにして蛹化したヒメアカタテハの蛹です。

半透明の殻を通して、蛹の内部を見ることができます。触角、眼などが確認できます。また、胸から腹にかけての突起は金色を帯びて美しく光っています。

これが幼虫です。卵から育てて、終齢幼虫になっています。明日か明後日には蛹化するでしょう。

このような巣を張って、終日中で暮らしています。巣にはしばしば糞が積もって、すぐれたカモフラージュの役割を果たしているようです。

これが頭の部分。ツマグロヒョウモンより長い刺と毛が生えていますが。刺すこともなく無害です。

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一方で羽化が遅れていたツマグロヒョウモンの一匹が死んだようです。蛹の殻の中で体が縮んでいます。

 拡大してみると、尾部に穴が空いているのが分かります。寄生蜂かもしれません。

こちらはツマグロヒョウモンの最後の終齢幼虫です。40匹余りをレスキューした最後の一匹です。餌の確保が大変でした。5対ほどある眼が確認できます。幼虫は世界をどのように捕らえているのでしょうか。
2019.09.12.撮影
2019.09.12.記述





2019年6月28日金曜日

ジャコウアゲハ(その2)

6月25日に産み落とされたジャコウアゲハの卵の多くは、その後特に変化はないのですが、2日後に観察して、ちょっと気になることがありました。どうも卵を寄生蜂が見つけたようです。蝶の卵ですから、直径1ミリ余りのものなのですが、それにぴたりと寄り添って、というか、おしりを向けたハチのような虫が止まっています。

調べてみると、どうも蝶の卵に寄生する寄生蜂の一種で、タマゴヤドリコバチという虫のようです。ジャコウアゲハはウマノスズクサを食草とし、ウマノスズクサが持っているアリストロキア酸(Aristolochic acid)という有毒物質を体内に取り込むので、天敵が少ないのですが、卵はまだウマノスズクサを食べていないので、毒性が弱いのでしょうか。あるいは毒にめげない虫なのでしょうか。とにかくこの卵をはじめとして、卵が無事に孵化するか気になってきました。

ちょっと見には無事な卵ですが...

よく見ると、横にハチが侍っています。これが寄生蜂であれば、そして卵を産んだのならば、やがて10匹ほどの蜂が姿を現すでしょう。
2019.06.25

それにしても、生存のための競争は厳しい。



京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...