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2022年3月4日金曜日

トウゴマ:Castor bean plant

数年前から桂川の河川敷にトウゴマの生育を見ています。トウゴマはヒマシ油の原料として知られていますが、種子は猛毒のリシン (ricin) を含み、その扱いに注意しなければなりません。実際にこの毒素が暗殺や生物兵器に使われた例が報告されています。先日河川敷を歩いていて、そのトウゴマの枯れた株を見つけました。これは種子がまだ熟さないうちに枯れたようです。花はきれいですが、果実には剛毛が生え、何やらよからぬ雰囲気が漂っています。

For several years now, I have been seeing castor bean plants growing on the banks of the Katsura River. Castor bean seeds are well known as a source of castor oil, but the seeds contain ricin, a poisonous toxin that must be handled with extreme care. There have been reports of this toxin being used in assassinations and biological weapons. A few days ago, I was walking along a riverbed and found a dead plant of castor beans. It seems that the seeds had withered before they ripened. The flowers of this plant are beautiful and exotic, but the fruit is covered with bristly hairs, giving it an unpleasant and eerie appearance.

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Photos 2022-02-26

2019年11月22日金曜日

秋色の桂川

久しぶりに桂川の様子を見に出かけました。景色がすっかり秋色に染まっています。嵐山は殺人的な人混みですが、少し離れると静かで落ち着いた秋の景色が楽しめます。上野橋から桂大橋までの右岸を歩きました。

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近年河川敷に増えているトウゴマの実です。種をしぼるとヒマシ油が取れます。ヒマシ油は下剤や灯火用の油として利用され、ヒトにとっては有用植物として関係が長いです。種はとても固く縞模様が美しいので、装飾品にも使われますが、種には有毒蛋白質のリシンやアルカロイドのリシニンが含まれ、猛毒です。

花は終わり実ができています。これが熟すと外皮が割れて中から種が出てきます。

これはツルドクダミの花序。花殻です。夏以来観察を怠っていたら、こうなってしまいました。

わずかに残った種を見てピンと来ました。これはタデ科ではないか?調べるとビンゴ!種がイタドリやスイバにとてもよく似て、翼があります。

ガガイモの実もバックネットに数多くぶら下がっています。これはキョウチクトウ科。今年はガガイモの実りが豊かです。「ガガ」はガガブタと同様に「鏡」の意。一説に、種を飛ばした鞘の裏側が鏡のように光るからとか。実際にツヤツヤしていて、とてもきれいです。幸せを運ぶという伝説のケサランパサランはこの種のこととも。

ダイサギがすまして周囲を見渡しています。

コサギもよく群れるようになりました。

アオサギとコサギです。

前後の二羽はカンムリカイツブリです。カイツブリの貴婦人。

岸辺にはヤナギタデが美しく咲いていました。タデの中でもっとも辛みが強く、刺身のつまに使われるのはこのタデだそうです。「これこそ正真正銘のタデ」ということで、マタデ、ホンタデとも。

オナモミです。種の全身にまとったかぎ状のトゲで、衣服にくっつく「ひっつき虫」の代表格。この種には結構面白い話があるので、またいずれ。

この周辺には岸辺にマコモがたくさん生えています。夏には気づかなかったのですが、秋になって葉が枯れ始めるとよく分かります。この地下茎はデンプン質が豊富で、ガンなどの大型の冬鳥の餌になります。もっとも桂川には飛来しませんが。

桂大橋から見下ろすと大きな鯉が泥の中に餌を求めています。これを狙ってミサゴが訪れます。

堰の上流では、オオバンの取ってきた水草をヒドリガモが奪う姿が見られます。ヒドリガモは、自らは潜水せずに、潜水能力が選りすぐれたオオバンが、潜って水草を取ってくるのを水面で待ち受け、横から奪って食べます。他のカモ類には見られない、ヒドリガモだけの略奪食事法です。

橋脚の下ではゴキヅルが実をつけていました。今年の生育場所は局所的でした。
2019.11.21.撮影
2019.11.21.記述



池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...