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近年河川敷に増えているトウゴマの実です。種をしぼるとヒマシ油が取れます。ヒマシ油は下剤や灯火用の油として利用され、ヒトにとっては有用植物として関係が長いです。種はとても固く縞模様が美しいので、装飾品にも使われますが、種には有毒蛋白質のリシンやアルカロイドのリシニンが含まれ、猛毒です。花は終わり実ができています。これが熟すと外皮が割れて中から種が出てきます。
これはツルドクダミの花序。花殻です。夏以来観察を怠っていたら、こうなってしまいました。
わずかに残った種を見てピンと来ました。これはタデ科ではないか?調べるとビンゴ!種がイタドリやスイバにとてもよく似て、翼があります。
ガガイモの実もバックネットに数多くぶら下がっています。これはキョウチクトウ科。今年はガガイモの実りが豊かです。「ガガ」はガガブタと同様に「鏡」の意。一説に、種を飛ばした鞘の裏側が鏡のように光るからとか。実際にツヤツヤしていて、とてもきれいです。幸せを運ぶという伝説のケサランパサランはこの種のこととも。
ダイサギがすまして周囲を見渡しています。
コサギもよく群れるようになりました。
アオサギとコサギです。
前後の二羽はカンムリカイツブリです。カイツブリの貴婦人。
岸辺にはヤナギタデが美しく咲いていました。タデの中でもっとも辛みが強く、刺身のつまに使われるのはこのタデだそうです。「これこそ正真正銘のタデ」ということで、マタデ、ホンタデとも。
オナモミです。種の全身にまとったかぎ状のトゲで、衣服にくっつく「ひっつき虫」の代表格。この種には結構面白い話があるので、またいずれ。
この周辺には岸辺にマコモがたくさん生えています。夏には気づかなかったのですが、秋になって葉が枯れ始めるとよく分かります。この地下茎はデンプン質が豊富で、ガンなどの大型の冬鳥の餌になります。もっとも桂川には飛来しませんが。
桂大橋から見下ろすと大きな鯉が泥の中に餌を求めています。これを狙ってミサゴが訪れます。
堰の上流では、オオバンの取ってきた水草をヒドリガモが奪う姿が見られます。ヒドリガモは、自らは潜水せずに、潜水能力が選りすぐれたオオバンが、潜って水草を取ってくるのを水面で待ち受け、横から奪って食べます。他のカモ類には見られない、ヒドリガモだけの略奪食事法です。
2019.11.21.撮影
2019.11.21.記述
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