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2021年6月11日金曜日

アリジゴク

 河川敷の砂地の上にアリジゴクの穴が2つありました。昨年も砂地に10個あまり見ています。最終的に繭を作りサナギになるところは確認できませんでしたが、高温になる炎暑の河原によくも生きることができるものだと感心します。

これらのアリジゴクは、寺社の建物の縁の下などに穴を作るウスバカゲロウとは種が少し違うのかもしれません。以前書いた記事を参照しましょう。

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2021-06-01 撮影


2020年5月17日日曜日

アリジゴクの怪

河原に見つけたアリジゴクを3日前に知人達が見に行ったところ、巣の形は残っていたが、虫の姿が全く見られなかったと聞きました。私が確認のために翌日出かけたところ、確かに巣の形はありますが、底に幼虫がいる様子はなく、実際に巣を崩して確認しても幼虫は発見できませんでした。3つ4つの巣を探りましたが、いずれも不在。

ところが、気になって昨日再度見に行ったところ、立派な巣ができており、底には大顎を開いた幼虫の姿が確認できました。

いったいどうしたことでしょうか。考えてみると3日前、2日前は天気が大変良く、風は強かったものの、直射日光で砂地がとても熱かったことを思い出しました。ところが昨日は曇り空でひんやりした気温でした。

そこで考えられるのは、おそらくはアリジゴクの幼虫が暑さを避けて地中深く(巣の底深く、あるいは巣を少し離れた地中に)待避していた、あるいは涼しい場所を求めて移動していたのではないかということです。日本のアリジゴクが頻繁に移動するのかどうかは知りませんが、以前英語名の由来を調べたときにも、その名前は移動する性質から来ているということでした。とすれば、暑さを避けて草陰の砂地に移動するようなことは十分に考えられるのではないでしょうか。

う~む、暑い日の日中に蟻地獄の幼虫がいったいどこにいるのか、謎は深まるばかりです。

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この日確認した巣は11個。いずれも大きく立派な巣になってきました。無事に梅雨の時期を乗り越えるといいのですが。


子供の頃にウスバカゲロウの巣にできた丸い土の繭がもう一度見られるのではないかと期待しています。

2020.05.15.撮影
2020.05.16.記述


2020年4月30日木曜日

アリジゴク:英語名の由来について

先般アリジゴク(おそらくウスバカゲロウ、ひょっとしたらコウスバカゲロウかも
しれません)の発見を書きましたが、その後雨にも負けず風にも負けず、アリジゴクは巣を手入れしながら元気に生きています。近くの巣穴からのアリ、落ち込むクモや甲虫などを食べて大きくなっていくようです。

この虫の英語名のantlionは学名のMyrmeleon:  mýrmex (μύρμηξ) "ant" + léon (λέων) "lion"(ライオン+アリ)から来ています。ヨーロッパの諸言語では、アリジゴクは、ほぼこのアリ+ライオンを表す語で記述されるようです。もっとも、ライオンのような牙を持ったアリ、なのか、それともアリをライオンのように襲う虫なのか、今ひとつはっきりしませんが。

一方で、もう一つの英語名doodle bugのdoodleは、「(話・考え事をしながら)いたずら書きする」(ジーニアス英和大辞典)というような意味です。この名前はアリジゴクの行動から来ているように思えます。アリジゴクが移動する際にはお尻を前に、頭を後ろにして砂を推し進めますが、砂をかき分けて進んだその痕跡がちょうど殴り書きのように見えます。
https://www.tori-guide.com/blog/1514

また、NHKの自然科学番組「ダーウィンが来た」でアリジゴクを研究している松良俊明博士が紹介しているように、アリジゴクの仲間には殴り書きのような痕跡を残した巣を作るものがあるのです。
http://kyoushien.kyokyo-u.ac.jp/matsura/antlion14.htm
https://bugguide.net/node/view/41551

おそらくはこれらの習性(おそらく前者の)から英語名が来ているように思えます。

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明るい日当たりの河原に作っていますので、コウスバカゲロウかと思います。

背面が藪で餌の豊富な場所ですから、いろいろなものを餌食にしています。これはハムシの仲間。

大きなアブラムシが巣に落ちていました。

そしてこれはハエトリグモ。敏捷な捕食者が捕食される世界です。 


一説にはアリジゴクの大顎から注入される神経毒はふぐ毒よりも強いと言われます。一咬みされると、とたんにおとなしくなるのはそのためでしょうか。小さいながらも獰猛な捕食者です。

2020.04.14. & 2020.04.27.撮影
2020.04.29.記述



2019年9月26日木曜日

観察記録:桜並木:ウスバカゲロウ?:ホシホウジャクの産卵

夕刻に桜並木を散策しました。いろいろと用事が続いたので久しぶりです。草花がすっかり秋模様になっていて、驚きました。今日の収穫は、スズメウリ、ホシホウジャク、ウスバカゲロウです。

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スズメウリは、野生のウリの仲間です。カラスウリよりも小さい実をならすことから、スズメウリの名がつきました。ちょっとグースベリーに似ていますが、熟れると赤くなります。白い縞の入った赤い実はとても可愛らしいです。最近数を減らしていたので、発見できたのは嬉しいです。

 花は5弁花。アリが吸蜜に来ています。

上記の花の拡大です。小さなアリたちにとっては重要な蜜源なのでしょうね。

実が膨らみ始めていました。

かなり膨らんだものもあります。

ツルボの群生がありました。昨年からあったのでしょうが、これには今日になるまで気づきませんでした。

マツカゼソウです。

アレチヌスビトハギ。在来種のヌスビトハギよりも花は大きくてきれいですが、実るといわゆる「ひっつき虫」になり、たちが悪いです。

キツネノマゴ。背の低い雑草ですが、 よく見ると花はなかなか捨てがたい美しさがあります。

トンボかと思ったのですが、どうもウスバカゲロウの仲間のようです。

イチモンジセセリ。

これは今日のスクープ。ホシホウジャクの卵です。花も咲いていないのに草原を飛び回っていると思ったら、産卵行動の最中でした。卵はオオスカシバのものと色も形もよく似ています。

拡大します。

側面です。

ホシホウジャクの食草はヘクソカズラですので、簡単に手に入ります。幼虫を見たことがないので、飼育してみようと思い。家に持ち帰りました。

2019.09.25.撮影
2019.09.25.記述




池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...