2020年5月17日日曜日

アリジゴクの怪

河原に見つけたアリジゴクを3日前に知人達が見に行ったところ、巣の形は残っていたが、虫の姿が全く見られなかったと聞きました。私が確認のために翌日出かけたところ、確かに巣の形はありますが、底に幼虫がいる様子はなく、実際に巣を崩して確認しても幼虫は発見できませんでした。3つ4つの巣を探りましたが、いずれも不在。

ところが、気になって昨日再度見に行ったところ、立派な巣ができており、底には大顎を開いた幼虫の姿が確認できました。

いったいどうしたことでしょうか。考えてみると3日前、2日前は天気が大変良く、風は強かったものの、直射日光で砂地がとても熱かったことを思い出しました。ところが昨日は曇り空でひんやりした気温でした。

そこで考えられるのは、おそらくはアリジゴクの幼虫が暑さを避けて地中深く(巣の底深く、あるいは巣を少し離れた地中に)待避していた、あるいは涼しい場所を求めて移動していたのではないかということです。日本のアリジゴクが頻繁に移動するのかどうかは知りませんが、以前英語名の由来を調べたときにも、その名前は移動する性質から来ているということでした。とすれば、暑さを避けて草陰の砂地に移動するようなことは十分に考えられるのではないでしょうか。

う~む、暑い日の日中に蟻地獄の幼虫がいったいどこにいるのか、謎は深まるばかりです。

*****

この日確認した巣は11個。いずれも大きく立派な巣になってきました。無事に梅雨の時期を乗り越えるといいのですが。


子供の頃にウスバカゲロウの巣にできた丸い土の繭がもう一度見られるのではないかと期待しています。

2020.05.15.撮影
2020.05.16.記述


0 件のコメント:

コメントを投稿

平均棍

カやハエなどの「双翅目(ハエ目)」の昆虫には、前翅の付け根に退化した後翅が見えます。多くは先の丸まった棍棒のような形をしており、「平均棍」と呼ばれます。わかりにくい日本語ですが、英語では balancer というので、こちらの方が機能的に理解しやすいです。飛翔時には、前翅の羽ばた...