ラベル カジノキ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル カジノキ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年9月9日木曜日

カジノキの実り

Kajinoki (Broussonetia papyrifera),  is a tree that is often planted in shrines. Offerings to gods were presented on its leaves and they were also used as a substitute for strips of paper for Tanabata Festival. It has also been used as a raw material for paper since ancient times, as have the kouzo and himekouzo trees of the same genus. 
 
カジノキは神社に植栽されていることが多い樹木です。供え物をこの葉に盛ったり、七夕の短冊の代わりに使ったとされます。また、同じコウゾ属のコウゾやヒメコウゾと同じく古来から紙の原料となりました。桑の仲間らしく、雄木と雌木があります。桂川では雄木を頻繁に見ますが、雌木は見かけません。下の写真は七軒堀川付近で撮ったものです。

町中でも京都御苑や梨木神社にはそこここに植栽があり、雌木も見かけます。この季節になると赤い鮮やかな実が目を引きます。

*****
これは七軒堀川付近のカジノキの実。

そしてこれは京都御苑宗像神社境内のカジノキです。長雨のせいか実が沢山未熟のまま落ちていました。

2021-09-05 & 07

2021年4月28日水曜日

御苑の春の樹木

先日はタラヨウを求めて入った御苑ですが、ついでに樹木の様子を観察してきました。

*****

カジノキの雌花です。


これが雄木の雄花。


昨年紹介したバショウのお疲れさん状態です。

雌花の跡。

そして雄花の跡。

もう一つのバショウです。



トチノキの花が咲いていました。



そしてこれがカマツカ。鎌の柄にするほど硬い木であることから名前が付いたと言われています。


きれいな花咲かせます。バラ科の植物です。


2021.04.26.参照

2020年6月8日月曜日

久しぶりの京都御苑

久々に京都御苑を訪れました。新型コロナウイルスのために閉鎖していたこともないとは思うのですが、なんとなく足が遠のいて3ヶ月ほど経過してしまいました。「自粛自粛」と連日声高に報道され、同調圧力とは無縁だと自分では思っていた私も、いつの間にか同調していたようです。

植物園と同様、継続観察していた植物が季節の巡りと共に生長し、花を咲かせ、とうてい継続とは言えない観察になりました。

*****

ヤマボウシです。おとなしい花ですが、静かで清楚な魅力があります。

イイギリです。これは雄株のようです。花殻のついた花序の名残が見えます。これの花が撮りたかったのですが、これではなんとも...

これはクロガネモチ。花殻が残って、今はちょっと汚く見えますが、秋の実りは見事です。

マテバシイ。昨年は日陰に生えている若木の葉の大きさに驚嘆しました。ドングリが大きくて形が整い、大砲の弾を思わせる形です。戦時中を知る年配の方から「大砲ドングリ」と呼んでいたと伺いました。

根元に雌花があります。この時期に咲いて、秋に大きな実を多数ならす豊穣な樹木です。

ナギの若芽です。これも花を撮りたかったのですが、かないませんでした。広い葉を持っていますが、針葉樹です。


御苑の一角に手の届くところに実るシリブカガシがあります。観察にはもってこいです。剪定されないことを願います。


昨年の秋に咲いた雌花が実ってきました。

これはカジノキの若い実です。これも花の盛りが撮りたかったのですが、なかなか思うに任せません。 御苑のあちこちに芽生えを見ますので、鳥達が果実を食べ、種を運んでいるのでしょう。

アオバズクがまどろんでいました。邪魔をしないように、そっと1枚撮らせてもらいました。マナーをわきまえない観察者がいるために、日本野鳥の会京都支部のアオバズク観察会は廃止になっています。巣立ち直後の幼鳥が、人の歓声に驚いて壁に激突死したとの報告がありました。

地上が一面に薄茶色の絨毯を敷き詰めたようになっています。何事かと見ると、イチイガシの雄花が一面に散っているのでした。それにしてもしっかりと枝を張った立派な株です。 

若葉もきれいです。このイチイガシと、上記のシリブカガシ、そしてマテバシイは、ドングリに渋みが少なく、そのまま食べることができます。縄文時代から日本人にとって炭水化物の摂取源として重要な樹木だったようです。もっとも、味の方はシイの実にかないませんが。照葉樹林帯、かつてこの島に住む人々を支えた木々、の末裔です。

いろいろと観察できて、勉強になりました。

2020.06.06.撮影
2020.06.07.記述





2020年5月1日金曜日

悩ましい木:ヒメコウゾ

近所に悩ましい木があります。これまでヒメコウゾと思っていた木です。どうもこれがコウゾらしい。図鑑によれば、コウゾはヒメコウゾとカジノキの交配種とあります。また、コウゾとカジノキは雌雄異株なのに対して、ヒメコウゾは雌雄同株ともあります。

私の近所の桂川堤防法面に生えている木がヒメコウゾだと思って見ていましたが、毎年雌花は咲くけれども雄花が咲いた記憶がなく、この春特に注意して観察していました。

今年の観察では上記の場所の株の花序に雄花はついていませんでした。この木はヒメコウゾではなく、コウゾの木でしょうか?これが悩ましい点です。


そこから300mほど下った桜並木沿いに流れる小川沿いにもたくさん同類の木が生えていますが、これもすべて雌木。ただし、丹念に調べると、そのうちの1本に雄花らしいものがわずかに観察されました。この木はヒメコウゾと言えるのでしょうか。あるいはヒメコウゾの性質をちょっとだけ出しているコウゾの木なのでしょうか?これも悩ましいところです。




このような疑問に至ったのは、先週末亀山公園の樹木を見ていて、正真正銘のヒメコウゾとおぼしき木に出会ったからです。場所は公園奥の階段の登り口。ナワシログミの生えているところです。今ミツバアケビの花盛りで、その花の写真を撮っていたところ、巻き付いている木に特徴的な雌花を見つけ、その雌花の下に丸く大きな雄花とおぼしきものを見つけました。開花前の蕾のようでした。




「これがヒメコウゾとすれば、家の前のあの木はいったい何だ!」とにわかに疑問がわいてきた次第です。

樹木をよく知る方に尋ねたところ、お返事をいただきました。それによれば「コウゾは雌雄異株と書かれているものが多いのですが、ヒメコウゾ寄りの特徴をもつものは雌雄同株で更に細かな特徴もヒメコウゾに酷似するものがあるそうです」と教えていただきました。

考えてみれば、掛け合わせた場合、子孫のおのおのにどちらかの形質が強く出てくることは、人間の兄弟姉妹を含め、大いにあり得ることです。今回の悩ましい木は、「ヒメコウゾの形質がチラリと見えているコウゾらしきもの」程度にとらえておきましょう。

そもそも生き物を何かの枠にきっちり収めようとするのは人間の悪い、しかし、仕方がない性質かもしれませんね。もっとゆる~く構えて眺めることにします。

2020.04.25. & 2020.04.27.撮影
2020.04.30.記述


2020年4月14日火曜日

カジノキとナツグミ

先週外出の際に撮影した写真から、カジノキとナツグミをポストしておきます。いずれも桂川沿いの畑地の傍に生えているものです。

カジノキはクワやコウゾと同じくクワ科の植物です。古来神社の境内に植えられて神聖な木とされました。諏訪神社の神紋はこの木をモチーフにしています。平安時代は七夕飾りを付けるに、竹や笹ではなく、梶の葉や枝が用いられたそうです。

*****

カジノキの新芽です。クワ科の植物の特徴として、葉の形が定まらない事があります。この枝もそうで、中央の葉とその左右の葉は切れ込みの具合がかなり異なります。



これは雄花のつぼみのようです。

ナツグミも咲き始めていました。



2020.04.08.撮影
2020.04.13.記述


京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...