ラベル ナミアゲハ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ナミアゲハ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年7月13日水曜日

ナミではないナミアゲハ:Uncommon common swallowtail (Papilio xuthus)

6月初めに、町中の柑橘類の葉に小さな一齢のアゲハの幼虫を3匹見つけました。とうてい健康に育つ環境ではなかったので、保護して家で育てました。そのうちの1匹が小食で、なかなか大きくならず、心配しつつ見守りました。やがて、ゆっくり、ゆっくりと成長して、蛹となり、他の2匹とはかなり遅れて、ちょうど6週間かかって成虫になりました。美しい立派なナミアゲハです。成長の遅さは並外れでしたが、美しさも、これまた並外れているようです。 


Photo 022-07-13

2022年7月4日月曜日

敷地内散策:Strolling around the premises

台風の接近で夏型の気圧配置が崩れ、久しぶりの降雨を見ました。明け方からの雨が午後に小降りになったので、カメラを片手に生け垣を回りました。

フェンスに絡んでいるヘクソカズラも花をつけ始めています。ホシホウジャクの幼虫(ヘクソカズラが食草)の姿はまだありません。

生け垣では羽化した蝉の抜け殻が見られました。一昨日クマゼミの鳴き声を聞いているので、クマゼミかもしれません。

ヒメクロオトシブミを、アラカシの葉の上で見つけました。

アリグモのメスのようです。今年はアリグモを観察する機会がしばしばあったので、アリの歩き方とアリグモのそれとは、直感的にわかるようになりました。

オナガサナエのようです。

強剪定されて枯れた桑の木の上部にウスヒラタケが生えていました。

ヒゲの長いキボシカミキリです。

ナミアゲハが草の陰に隠れました。

Photos 2022-07-03

2022年6月6日月曜日

慶事3点:Three congratulatory events

今日は3つ良いことがありました。1つめは、アゲハチョウの2頭目が無事羽化したこと。2つめは、河川敷の草刈り前にジャコウアゲハの蛹1頭を保護できたこと。3つ目は、挿し木用にと取ってきたイヌビワにイシガケチョウの幼虫がいたことです。

お別れ前に、蜜源として飼ってきたペンタスに止めてみました。Good luck!

久しぶりのイシガケチョウです。

主脈を糸で補強しながら、糞塔をしっかり作っています。

こちらは桑の木で蛹化したジャコウアゲハ。成虫になる頃には草刈り後のウマノスズクサが復活しているでしょう。

Photos 2022-06-05

2022年5月23日月曜日

テングチョウ蛹化:The pupation of a nettle-tree butterfly (Libythea celtis)

テングチョウが蛹化しました。公園のエノキに幼虫を見つけたのが5月14日。この時期の幼虫ですから、コマユバチなどに寄生されているのではと思いつつ、持ち帰り飼育していました。サナギは初めて見ましたが、奇妙な形です。あの天狗の鼻のような頭部が想像できない丸っこい形の頭部です。サナギも無事に羽化できるとよいのですが。

*****
テングチョウ産卵。4月28日 保津峡

テングチョウ幼虫。5月14日 桂川

5月17日に蛹化したテングチョウの蛹。 自宅


背後はテングチョウに遅れて前蛹化したナミアゲハです。

どの蝶も、この丸っこく固まる前蛹状態が一番かわいいですね。

Photo 2022-05-22

2022年4月25日月曜日

ハマダイコンの花:Flowering of Hamadaikon (Raphanus sativus var. raphanistroides)

いつの間にか堤防にハマダイコンが一面に柵場所ができました。セイヨウカラシナ一辺倒の堤防にその部分だけ白い絨毯を敷き詰めたようになっています。大型のチョウはセイヨウカラシナよりもハマダイコンを好むのか、今日はナミアゲハやジャコウアゲハが入れ替わり立ち替わり吸蜜に訪れていました。

*****





Photos 2022-04-23

2021年11月6日土曜日

11月のナミアゲハ

11月に入って朝夕の冷え込みが厳しくなってきました。その中でナミアゲハがベランダのペンタスに吸蜜に来ています。早朝はさすがに体が動かないのでしょうか。昼前に現れて花から花へ飛び移って吸蜜しています。実はこのペンタスは、チョウを呼び寄せるために植えてあります。横合いの百日草もまたしかり。百日草は口吻の短いシジミチョウなどが、ペンタスは口吻の長い大型のチョウが吸蜜できるようにと植えました。この季節、野草の花がどんどん少なくなる中、遅く羽化したチョウたちが暖かい日中にまだ飛び回り、なかには食樹に産卵するものもあります。一昨年はレモンの木からナミアゲハの幼虫を、暮れのクリスマスに救出しました。小さなベランダですが、チョウが訪れる花を植えることで、チョウにも住人にも優しい時間が過ぎていきます。

It's November and the mornings and evenings are getting colder. In the midst of all this, a swallowtail came to the balcony to suck nectar from the pentas flowers. It visits us around noon when it gets warm. I deliberately planted pentas to attract butterflies. The same is true for the zinnia flower beside it. The zinnia was for the butterflies with short proboscises, while the pentas was for butterflies with long proboscises. At this time of year, as the wildflowers are dwindling, the late hatchlings are still flying around during the warm days, some of them lay eggs on the food trees. The year before last, we rescued a larva of a swallowtail butterfly from a lemon tree at the end of Christmas. Although this is a small balcony, by planting flowers that butterflies like to visit, there is a small biological haven kind to both the butterflies and sweet for the residents.
*****


Photo 2021-11-02

2021年4月9日金曜日

チョウチョ、チョウチョ、菜の葉に止まれ

唱歌「ちょうちょう」はもともと18世紀のドイツ民謡に日本で歌詞を付けたものと言われていますが(『蝶々はなぜ菜の葉にとまるのか』(草思社)で稲垣栄洋氏はスペイン民謡と指摘されていますが)、その歌詞について長らく疑問を持っています。あくまでも歌詞を字義通り解釈しての疑問です。

「菜の葉」に止まるのは、吸蜜のためではなく、産卵のためでしょうから、モンシロチョウやツマキチョウなど、アブラナの仲間を食草とする主にシロチョウ科の蝶です。ネットの情報ではスジグロチョウなどが桜の花に止まった記述がありますが、私自身は、スジグロチョウやモンシロチョウなど、シロチョウ科の蝶が、「菜の葉に飽きて」「桜」に止まったことを見たことがありません。ちなみにスジグロチョウの幼虫の食草は、アブラナ科の植物ですが、タネツケバナやイヌガラシなどで、菜の葉ではありません。

この歌詞は、春ののどかな風景を軽快なリズムに乗せて歌ったもので、あくまでも「あらまほしい」情景を描写したものと取るのが良いでしょうね。作詞者(あるいは民謡の採集者)とされる国学者の野村秋足がどの程度自然についての知識を持っていたかもよくわかりません。

閑話休題、頻繁ではないですが、アゲハチョウはしばしば桜の花への吸蜜を目撃することがあります。その様子を昨日目撃しましたので、ポストしておきます。

*****

ナミアゲハが花の中に顔(頭?)を埋めています。

背後から見ると蜜を吸っているようです。

別の花に止まったので、頭部が見えます。

拡大してみると、あきらかに口吻を伸ばして蜜を吸っています。

桜の花の蜜腺は奥まった場所にあり、かつしべが長く伸び出てきているので、アゲハのような大型の蝶でなければ、蜜腺に口吻が届かないのかもしれません。ヒヨドリは正面から蜜を吸いますが、スズメはくちばしが短いので、花の根元をかじって蜜を吸っています。桜によって蜜の多く出る木と出ない木があるらしく、スズメが蜜を吸う場合、木によって花の散り方に差があるのも面白いです。

2020.04.06.撮影


2020年11月1日日曜日

小さな庭で:ベランダに来る昆虫たち

ベランダに咲く花にまだ蝶が訪れます。いつものウラナミシジミにくわえて、今日は新顔のナミアゲハとツマグロヒョウモンが来訪しています。

*****

今日のナミアゲハは新顔で、尾状突起までしっかりそろって、羽化してあまり日が経っていない個体のようです。朝は10℃を下回るような時もありますが、まだ羽化が続いていることに驚きます。

口吻を思い切り伸ばして蜜を吸っています。

この季節に蜜を出す花は貴重です。


百日草が好みのツマグロヒョウモンです。

芝生が切れる側溝に伸びた芝の茎にツマグロヒョウモンのサナギがあり、今日羽化していました。ツマグロヒョウモンは幼虫越冬ですが、これから交尾して産卵するのでしょうね。黒く見えるのが抜け殻です。


2020.10.26.撮影
2020.10.31.記述



2020年10月23日金曜日

ベランダへのお客様

 ベランダのプランターに蝶が来るようにと植えた花々は、今年はずいぶん役に立ってくれました。かつては手間のかからないゼラニュームを植えていたのですが、ほとんど蜜の出ないこの花にも蝶が引き寄せられて来るので、昨年はランタナとペンタス、それにミニチュア百日草と千日紅を植えてみました。昨年はあまり水やりも熱心ではなかったので、結構花をしおらせてしまいました。今年はペンタスに絞り育てたところ、昨年の百日草の種が自然に発芽して、よい株になりました。

ペンタスにはアゲハチョウ、百日草にはツマグロヒョウモン、シジミチョウなど、いろいろと訪れてくれます。ベランダの数個の小さなプランターが蝶の来る庭を造ります。

*****

ほぼ毎日訪れてくれるナミアゲハですが、この日は様子が少し違っていました。


羽に傷みがあります。

向きを変えて驚きました。左の下翅がほとんどありません。根元がわずかに残っている程度です。


この状態で、顔を埋めて一心に蜜を求めています。



この角度から翅の痛みがよくわかります。野鳥に襲われたのかもしれません。



このプランターには、ウラナミシジミがいて、これがテリトリーを主張しています。この日は比較的おとなしくアゲハに蜜を譲っていました。

この蝶も角度を変えるとやはり翅の痛みが確認できます。

これも別個体ですが、やはりビークマークのような痛みがあります。

結局この日を最後にアゲハは姿を見せていません。蝶の姿もかなり減ってきました。生きものが次の世代に命を託す時期になりました。

2020.10.20.撮影
2020.10.22.記述




2019年9月15日日曜日

観察記録:美しいナミアゲハ

アゲハチョウ(ナミアゲハ)は比較的見慣れた蝶です。ウチの小さな庭のキンカンやレモンにもよく卵を産んでくれ、それなりに蛹から成虫に育っていっている様子です。飛んでいても余り注意をしません。

ところが、今日久しぶりの日差しに出かけた河川敷で、咲き誇るコシロノセンダングサにナミアゲハが吸蜜していて、これが実に美しかったです。青空、日光、澄んだ空気、花、そして蝶、すべてが完璧にそろい、しかも、羽化して間もないのでしょう。アゲハも鱗粉一つ欠けることないほどの完璧さでした。

折から少し強い風が吹いてセンダングサを絶えず揺らしていたのですが、それにもめげず、見事なコントロールと長い足を巧みに使って、花から花へと優雅に飛び移っていました。

しばらくはカメラを出すことも忘れて見とれていました。輝く命の躍動に、私もしばらく蝶と飛んでいたようです。

*****

コシロノセンダングサに吸蜜していました。

羽表の模様も尾状突起も完璧、色も深みがあって素晴らしいです。

絶えず揺れ動くセンダングサに、長い足と口吻を使って、ほぼホバリングしながら蜜を吸います。

僕も来てるで~、と言うような顔をして、クマンバチも吸蜜です。コシロノセンダングサは単なる雑草に見えますが、実は虫たちにとっては、重要な蜜源なのです。
2019.09.14.撮影
2019.09.14.記述


京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...