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2022年8月27日土曜日

保全花壇付近:Around the conservation garden

マイナンバーカードの電子証明書の有効期限が切れたという通知が来て、証明書の更新に行きました。ろくに使わないマイナンバーカードですが、更新のために京都の市中のカードセンターに出頭しろというのは、このコロナの猛威の下、実におかしなことで、その点を指摘したら、数週間経って、最寄りの区役所で手続きができることになりました。それでも区役所に出頭する必要があり、「便利」に使えるカードの不便さに辟易しています。これをさらに健康保険証と公金の振り込みに使えるようにすると、「マイナポイント」としょうするものが2万円分付与されるとか。それまでにしないと普及しないカードというのはどうなのでしょうね。余命もあまり長くないので、放って知らない顔をしておくのも一手かと思います。

さて、保全花壇のウマノスズクサが咲き始めたので、午前中記録のために写真を撮りに行きました。確かに咲いているのですが、どうも花の形がイマイチです。それよりもウマノスズクサ上に出てきたハエトリグモに気を引かれてしまいました。

これがそのハエトリグモ、マミクロハエトリあるいはミカヅキハエトリのメスと思われます。餌をたらふく食べたのか、あるいは卵を抱えているのか、お腹がパンパンに膨れています。





ゲンノショウコも咲き始めました。

マイナンバーカードのすったもんだの後、夕刻に草引きに立ち寄ったときの写真です。マツムシが姿を見せていました。このアングルではまるで標本ですね。

ベニシジミが美しかったです。

Photos 2022-08-26

2022年7月21日木曜日

ウマノスズクサ:Aristolochia debilis

近隣の堤防に襲い草刈りが入り、ジャコウアゲハの食草であるウマノスズクサが全くなくなってしまったので、桂川下流域にウマノスズクサを探しました。自宅から約10キロのところに群落を見つけました。20m×3m程の群落で、ウマノスズクサが厚く繁っています。すでにかなりの花が咲いた痕跡がありますが、やはり結実しにくいのか、果実は見えません。ジャコウアゲハの幼虫を探すと2,3匹見つかりましたが、なぜか圧倒的に少ないです。これが繁茂の原因かもしれません。貴重な群落として記録しておきましょう。

ここのウマノスズクサの花は、花弁の一部が薄くなっており、一見笑ったように見えます。なかなかユニークですね。



やっと見つけたジャコウアゲハの幼虫です。


Photos 2022-07-16

2022年5月24日火曜日

ジャコウアゲハ:ジャコウアゲハ (Byasa alcinous)

朝、愛犬の散歩のため、ピロティから自転車を引き出すときに、壁にきれいな甲虫を見つけました。カミキリムシに似ていますが、ちょっと違う。写真を撮り、後で調べると、どうやらアオカミキリモドキのようです。この種の虫は体内にカンタリジンという毒液を持ち、誤って甲虫の体液が皮膚に付くと、やけどに似た炎症が起きることからヤケドムシやデンキムシなどと呼ばれているようです。しかし、美しい。


午後河川敷のウマノスズクサを見に行きました。ウマノスズクサは『京都府レッドデータブック2015』では準絶滅危惧種です。昨年はジャコウアゲハの越冬個体が少なくて、幼虫も少ないだろうと予想していたのですが、案の定、1つの群落では3匹しか発見できませんでした。もう一つの群落では7匹確認しましたが、6月初めには河川敷の草刈りが入るので、これから蛹化、羽化する時間を考えると、ほぼ全滅しそうな予感がします。さて、どうするか。レスキューミッションを行うかどうか、考えます。


幼虫は大きいですが、まだ葉を食べています。蛹化直前の追い込み食事では、細い枝の薄い葉を避けて茎ばかり食べるので、蛹化にはもうしばらく日数がかかるかもしれません。

草刈りは例年6月初頭。この場所での蛹化はセイヨウカラシナの茎の上でのことが多く、セイヨウカラシナは草刈りの際にすべて刈り取られ処分されます。さてさて、どうするか。

Photo 2022-05-21

2021年8月15日日曜日

ジャコウアゲハとウマノスズクサ

数年前に知人からウマノスズクサを一株もらい受けました。その翌々年からジャコウアゲハの幼虫が育つようになり、今年も1化目の幼虫が成虫となり、現在2化目の卵が産み付けられています。

ジャコウアゲハは体内に食草のウマノスズクサの毒を蓄積するため、天敵に狙われにくいと聞きますますが、確かに寄生蜂の宿主になったり、アシナガバチなどに襲われたりした様子は見たことがありません。卵も親が毒を含む液でコーティングして産むと聞いています。

ただ、食草がウマノスズクサに限られるので、この植物の盛衰が直接ジャコウアゲハの盛衰にかかってきます。ウマノスズクサは『京都府レッドデータブック2015』では準絶滅危惧種となっています。また、近年同じウマノスズクサを食草とする外来種ホソオチョウが増加していることから、ジャコウアゲハ自体も数を減らしているのではないかと思われます。事実群馬県では、準絶滅危惧種の扱いをしています。

そのウマノスズクサですが、桂川では数箇所に群落を見ます。もう少し拡大できないかと移植による繁殖を検討中です。今日は午前中の外出でウマノスズクサとジャコウアゲハを確認しました。

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産卵場所を探すジャコウアゲハ♀です。ウマノスズクサの匂いに引かれてくるのでしょう。見事に群落を見つけます。

ウマノスズクサの葉裏に産み付けられたジャコウアゲハの卵です。

カラムシの茎で前蛹化したジャコウアゲハの終齢幼虫。

こちらはキツネノカミソリの花序で前蛹化した幼虫です。

2021-08-10 撮影




2020年9月13日日曜日

ウマノスズクサ

 ウマノスズクサは『京都府レッドデータブック2015』の準絶滅危惧種になっています。家の庭で、人からいただいた株を育てているのですが、ジャコウアゲハの旺盛な繁殖行為によって、ほとんど絶滅状態になっています。

それで、これを近くの堤防の法面に増やそうと、梅雨の時期にひこばえの移植を試みました。場所を変え、条件を変えて生育を見ていますが、どうやら、ウマノスズクサの生育条件がわかってきました。

1.まず、水はけの良いところ。法面の下の方は株が消滅しました。草の根が絡み合った、ふかふかの土で大丈夫です。
2.次に、陽光のよく当たるところ。直射日光は平気です。
3.最後に、草刈りがしばしば行われるところ。草刈りにめっぽう強いです。風通しの良い生育環境を好むようです。

最後の点は意外でした。それを確認して河川敷でウマノスズクサの繁茂している場所に注目すると、かなり頻繁な草刈りが行われていることがわかりました。ウマノスズクサはつる性の植物で他の植物に巻き付いて育ちますが、他の植物が繁茂して、陰になって蒸れると枯れてしまいます。

草刈りが入った後、先ず一番に伸びてくるのがウマノスズクサです。つる性ですが、茎がかなり固くてそれなりに自立もします。

ということで、来年に向けての移植の知識ができました。

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この日は自宅のウマノスズクサに4化目(?)の幼虫が発生したので、自生している場所に逃がしに来ました。というか、強制的な退去です。

ヤマトシジミのようです。雨上がりの羽根を乾かしていました。ちょっと珍しいポーズです。


これが自生地のウマノスズクサ。約2週間前に草刈りが会ったようです。しっかり生えてきています。

周囲の単子葉植物に負けません。

ヒルガオの伸びにもなかなか負けていません。

このような場所をあちこちに作りたいですね。

河川敷ではセンニンソウの花が見事に咲いています。この木、実はナンテンの木なのですが、気づく人はまずありません。

2020.09.11.撮影
2020.09.12.記述



2020年7月18日土曜日

ウマノスズクサ

ウマノスズクサは、『京都府レッドデータブック2015』では準絶滅危惧種に指定されています。ジャコウアゲハの実質唯一の食草であることから指定されたようですが、実際生育している場所は限られており、渡月橋から三川合流までの河川敷では2,3キロに1箇所程度と思います。そのウマノスズクサを増やせないかと、移植を試みました。

ウマノスズクサは3年ほど前に知人に一株譲ってもらって、庭に植えてあります。これが、仕組みはわかりませんが、毎年少し離れた場所にひこばえを数株芽生えさせます。それをポットに移植して養生してありましたので、7月初めに家から見える堤防の草むらに移植しました。全部で8株移植したのですが、小さくてひ弱な株ですので、2株はどうも消えてしまったようです。しかし、残りの6株は長雨と草刈りの後も葉を茂らせています。

他で繁茂しているところを見ると、ウマノスズクサは、他の雑草と混在できる場所で、水はけと日当たりの良い場所を好むようです。今回植え付けた場所は斜面の途中と下方の2箇所ですので、条件が異なる場所での生育状況を観察していきたいと思います。

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斜面の上部中央に植えた株です。

上部西側。

上部東側。蔓が長く伸びています。

斜面中央下部手前。葉が若干黄色くなっているのが気になります。

斜面中央下部奥。これがもっともしっかりした株の1つ。

これは少し離れた場所に植えたもの。斜面西側下部。これもしっかりしています。

ウマノスズクサを観察しはじめた当初は、草刈りは入れない方が良いと思っていましたが、河川敷に草刈りが入ってまず最初に生えてくるのがウマノスズクサです。適切な時期の草刈りはむしろウマノスズクサに益するようです。ウマノスズクサはつる性の植物ですので、他の植物に巻き付いて伸びますから、支えになる他の植物は必ず必要です。しかし、それらの植物が高く繁茂するところでは日照が不足して生育が阻害されます。適切な時期の人為的な草刈りは、競合する他の植物の生育を適当に押さえてウマノスズクサの生育を助けると言っても良いでしょう。

株の移植を進めつつ、どのような草刈りを何時行えば最良なのか調べる必要があります。

2020.07.16.撮影
2020.07.17.記述


2020年6月6日土曜日

ジャコウアゲハの蛹化

桂川沿いには何カ所かウマノスズクサの自生地があります。近年除草剤の使用と、河川管理の徹底で自生地が減少気味です。そのうちの1カ所を久しぶりに訪れたところ、ジャコウアゲハの五齢幼虫が蛹化し始めていました。

ここは国交省の管理下にあり、あと数日すると除草作業が入って、丸坊主になってしまいます。巨大な自走式の草刈り機で刈り取り、干し上げてパッカー車に積み込んで、最終的には焼却処分されるとのことです。

成長途中の幼虫もたくさんいますし、蛹化した個体も草わらの中にたくさんいるはずです。週末にかけて何とか数匹でも救出する作戦を立てねばなりません。それまでにできるだけたくさんの個体が草地を離れて蛹化する場所を確保するように願っています。人の手が加わる環境では、どのような場所で蛹化するかが命の分かれ目になってしまいます。

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草地の中のエノキの葉裏で前蛹化した個体です。このエノキは刈り取られますので、救わねばなりません。ジャコウアゲハの前蛹個体は、色と形からして、パンダが何かに必死にしがみついているようで、かわいらしいと思います。

これも同じエノキの小枝に蛹化しています。

こちらはガードレールに場所を見つけました。これはおそらく除草作業の影響を受けないでしょう。

別個体です。これを見て思ったのですが、ジャコウアゲハのサナギは、夏に羽化する個体はこのように明るい茶色をしていますが、越冬する冬のサナギは暗い灰色に近い色になります。夏はこのように枯れ草にまぎれてカモフラージュする意味があるのではないでしょうか。

これは近くの住宅の壁で前蛹化した例。ここは安全です。住宅の主人が理解のある方であるという前提で。

この住宅には総計10匹ほどの個体が蛹化していました。

別な場所では、ウマノスズクサの花が咲いていました。

花と終齢幼虫とのツーショットです。ここは蛹化する場所が草地しかないので、レスキューする必要があるかもしれません。

いろいろと忙しくなりそうです。

2020.06.04.撮影
2020.06.05.記述


2020年4月27日月曜日

小さな庭で:ジャコウアゲハの産卵

小さな庭に植えてあるウマノスズクサにジャコウアゲハが産卵していました。まだ開き始めたばかりの葉に多い場合には6~7個の卵が産み付けられています。幼虫たちの旺盛な食欲を考えると、昨年同様早々にご近所に里子に出さねばならないかもしれません。

一昨年ウマノスズクサの苗をもらった育て始めた頃はジャコウアゲハの来訪はほとんどなく、昨年はじめて卵が産み付けられて総計40匹ほど育て上げ、40匹ほど里子に出しました。今年の春はおそらく20匹ほどがこの庭で羽化したと考えられます。

アゲハに帰巣本能があるかどうかは知りませんが、これほど早く産卵をみたのははじめてです。ほぼ毎日ジャコウアゲハの飛翔を目にしますので、数が増えた分、来訪も増えているのかもしれません。

今日は庭で昨年末にひこばえを採取して養生しておいた苗を2株近くの堤防の法面に移植してきました。うまく育つといいのですが。

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ジャコウアゲハの卵です。美味しそうなオレンジのコーティングは実は毒だそうで、かわいい我が子の命を守る母の愛か、はたまた、色も体も毒気を含んだチョウの落とし子か...見る目によってかわいさ度が異なります。

上掲の写真の葉裏です。

4個の「固め産み」です。まだ伸びきらない若い葉に。「これはないだろう!」と言いたいですね。母親がよほど産気づいていたのか...

地面を這うように伸びるイヌノフグリには、まだ多数の花が咲いていました。横合いに何食わぬ顔で咲いているのは、タチイヌノフグリ。だまされてはいけません。早速駆除しておきました。



いつの間にかカリンの実も大きくなってきました。今年は実のなりが少ない裏年のようです。

2020.04.25.撮影
2020.04.25.記述


池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...