2021年8月15日日曜日

ジャコウアゲハとウマノスズクサ

数年前に知人からウマノスズクサを一株もらい受けました。その翌々年からジャコウアゲハの幼虫が育つようになり、今年も1化目の幼虫が成虫となり、現在2化目の卵が産み付けられています。

ジャコウアゲハは体内に食草のウマノスズクサの毒を蓄積するため、天敵に狙われにくいと聞きますますが、確かに寄生蜂の宿主になったり、アシナガバチなどに襲われたりした様子は見たことがありません。卵も親が毒を含む液でコーティングして産むと聞いています。

ただ、食草がウマノスズクサに限られるので、この植物の盛衰が直接ジャコウアゲハの盛衰にかかってきます。ウマノスズクサは『京都府レッドデータブック2015』では準絶滅危惧種となっています。また、近年同じウマノスズクサを食草とする外来種ホソオチョウが増加していることから、ジャコウアゲハ自体も数を減らしているのではないかと思われます。事実群馬県では、準絶滅危惧種の扱いをしています。

そのウマノスズクサですが、桂川では数箇所に群落を見ます。もう少し拡大できないかと移植による繁殖を検討中です。今日は午前中の外出でウマノスズクサとジャコウアゲハを確認しました。

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産卵場所を探すジャコウアゲハ♀です。ウマノスズクサの匂いに引かれてくるのでしょう。見事に群落を見つけます。

ウマノスズクサの葉裏に産み付けられたジャコウアゲハの卵です。

カラムシの茎で前蛹化したジャコウアゲハの終齢幼虫。

こちらはキツネノカミソリの花序で前蛹化した幼虫です。

2021-08-10 撮影




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