2026年6月1日月曜日

ウスキムヨウラン(Lecanorchis kiusiana Tuyama)

知人に誘われてウスキムヨウラン(Lecanorchis kiusiana Tuyama)を観察に出かけました。ウスキムヨウランは菌従属栄養植物の一種です。一般登山者が行き交う山道の脇に多数生えていて、ちょうど花期にあたり、クリーム色の花が展開していました。『京都府レッドデータブック2015』では絶滅寸前種ということで、京都府下で3箇所の生育が確認されているようです。目立たない植物なので、通行人はまず気が付きません。
At the invitation of my friend, I went out to observe Lecanorchis kiusiana Tuyama. Lecanorchis kiusiana Tuyama is a type of mycoheterotrophic plant. It was growing in large numbers along the side of a mountain trail frequented by hikers, and since it was just in bloom, its cream-colored flowers were in full display. According to the "Kyoto Prefecture Red Data Book 2015", it is classified as a species on the brink of extinction, and its presence has been confirmed at only three locations within Kyoto Prefecture. Since it is an inconspicuous plant, passersby rarely notice it.





数年前の株と同じ所から生えているものもあり、新たな株で生えているものもあり。地下でつながっているのかどうかもよく分かりません。
Some plants were growing in the same spots as those I saw a few years ago, while others were new growths. It is unclear whether they are connected underground.


根を一部掘り上げて見ると、直径2ミリほどの太い根に無数の微細な毛根のような毛が生えているのが分かります。これで菌類からの養分やミネラルを吸い上げるのでしょうか。
When I dug up part of the root, I could see that the thick root, about 2 millimeters in diameter, was covered with countless fine hairs resembling root hairs. I wonder if this is how it absorbs nutrients and minerals from fungi.


発生している場所は、いずれも落ち葉が厚く積もり、少し掘ると菌類がびっしりと菌床を形成していました。
At all the locations where they were growing, there was a thick layer of fallen leaves, and when I dug a little, I found fungi had formed a dense mycelium bed.


ただし、気になったのがこれ。昨年観察した際には気づかなかったのですが、今年は茎にカビのような白いものが付着している株が目に付きました。
However, this caught my attention. I hadn’t noticed it during my observations last year, but this year, I noticed plants with a white, mold-like substance attached to their stems.


その正体がこれ。アオバハゴロモの幼虫です。幼虫の出す蝋物質で茎がびっしりと覆われています。この数のハゴロモに吸汁されては、果実の形成に何らかの影響があることと思われます。
This is what it turned out to be: the larvae of the Geisha distinctissima, a species of Flatidae. The stems are completely covered in a waxy substance secreted by the larvae. With this many insects feeding on the sap, it’s likely to have some effect on fruit formation.

2026-05-31


2026年5月6日水曜日

保津峡周辺

5月の連休には保津峡でセダカコガシラアブを観察することにしているので、今年も本日(5月5日)も出かけました。晴天で気温も低く、実に気持ちの良い日でしたが、風が強く、お目当てのアブは、気温が上昇してきた午後になってやっと姿を現しました。吸蜜する木が大きく育ってしまったので、これまでのように近くで観察することがなかなか難しかったです。セダカコガシラアブは嵐山地区にもいますので、今後はそちらを狙った方が良いかもしれません。

ダイミョウキマダラハナバチです。

ニトベエダシャク。ニトベは日本名「新渡戸」で新渡戸稲雄のこと。あの新渡戸稲造とは縁戚関係。稲雄は稲造の従弟(年下の、男のいとこ)ということです。37歳で早世した昆虫学者です。

セグロハバチ。ハバチの類はよく見ると実に多くの種類がいます。もっとも原始的な蜂の仲間です。

キアシシリアゲ。この時期河川敷などに多数発生するヤマトシリアゲと比べると、体と脚が鮮やかな黄色です。ヤマトシリアゲの春型は黒いので、こちらの方がスマートに見えます。

シロオビナカボソタマムシ。キイチゴの葉にいました。以前清滝でもこの時期、やはりキイチゴにいた記憶があります。光を当てると美しく輝きそうですが、残念ながら午後も半ばを過ぎていて、日陰になった場所で見つけました。



カクムネベニボタル♀。オスは櫛状の立派な髭を持つ。

クロフオオシロエダシャク。桜の古木に止まるとなかなか見えません。

オオアカマルノミハムシ。猛毒のセンニンソウを食べる甲虫です。

ヒシバッタの仲間。種類は同定できませんが、ヒシバッタにしてはかなり大型でした。飛び出た眼がちょっと蛙を思わせます。

オオミズアオ幼虫。昆虫撮影中に上部の樹木の枝からザックに落ちてきました。保護して飼育中。

テングチョウ終齢幼虫。細い榎の木に一挙6匹を発見。

クマノミズキはまだつぼみが固いです。

リョウブはまだ花序を見せていません。

こちらがお目当てのセダカコガシラアブ。胸の隆起が半端ないです。


マルハナバチ。朝から働き詰めなのか、このポーズでかなり長い間休憩していました。

ギンメッキゴミグモ。メッキがよく効いているようです。

ガガンボの一種

ホオジロアシナガゾウムシ。あまり頬が白くはないですが...

ウツギヒメハナバチかと思います。吸蜜しているのはグミですが。

2026-05-05

2026年5月4日月曜日

マネキグモ

今年2回目の遭遇です。マネキグモ。ここ半年で3回目になります。これまでは林縁あるいは山中での出会いでしたが、今回は自宅マンションの中庭。藤棚の新芽にウラギンシジミの幼虫がいないかなあと見上げると、何か違和感。違和感は新芽に逆らって逆方向に伸びる芽にありました。シルエットがマネキグモを示しています。さらに、陽光にすかしてみると、その芽の端から細い蜘蛛の糸が伸びています。

昆虫探しの際に違和感というのはとても大切。特に擬態している昆虫に気づくのは、通り過ぎた景色に何かしらの違和感を感じるときです。





2026-05-01

2026年4月14日火曜日

スキバジンガサハムシ

河川敷でジンガサハムシに会いました。甲高ではないので、スキバジンガサハムシのようです。今日は天気が良く、気温も上昇したので、敏捷に動き、草から草へと飛び回っていました。背中の金色がとても美しい。ジンガサハムシの仲間に出会ったのは4年ぶりかな?食草はやはりヒルガオのようです。




2026-04-14
 

2026年4月12日日曜日

ナナフシモドキの幼虫を保護しました

林縁の手すりの上にナナフシモドキの孵化したばかりの幼虫を見つけました。保護して飼育してみることにしました。昨年飼育して採卵したナナフシモドキの卵はまだ孵化していません。過酷な自然の中でどのように越冬するのか興味深いところです。

保護した幼虫は、エノキの葉を与えると一心に食べていました。



2026-04-11


ツマキチョウ孵化

2日前(4月10日)に見つけたツマキチョウの卵。孵化間近と思っていたのですが、本日午後10時頃目の前で孵化しました。しばらく休んでから、卵の殻を食べ、一回り大きくなりました。

これは昨日(4月11日)の様子。茶色くなった卵が、孵化が近いことを告げています。孵化直前になると、黒い頭と、オレンジ色の体が、透明な殻の中に透けて見えます。


殻から抜け出したところ。

しばらく休んでから、ゆっくりと反転し、殻に近づきます。

殻の4分の3ほどを食べ、一回り大きくなりました。

2026-04-12


2026年4月4日土曜日

タコノアシの芽生え

 約3週間前に播種したタコノアシが芽生えてきました。発芽条件はよく分かりませんが、抽水植物ですので、不断の水分と4月当初程度の気温(最低7度、最高18度)程度が必要と思われます。

双葉は差し渡し約1.5ミリ。極小です。


2026-04-04

ウスキムヨウラン(Lecanorchis kiusiana Tuyama)

知人に誘われてウスキムヨウラン( Lecanorchis kiusiana Tuyama )を観察に出かけました。ウスキムヨウランは菌従属栄養植物の一種です。一般登山者が行き交う山道の脇に多数生えていて、ちょうど花期にあたり、クリーム色の花が展開していました。『京都府レッドデータ...