2024年5月10日金曜日

平均棍

カやハエなどの「双翅目(ハエ目)」の昆虫には、前翅の付け根に退化した後翅が見えます。多くは先の丸まった棍棒のような形をしており、「平均棍」と呼ばれます。わかりにくい日本語ですが、英語では balancer というので、こちらの方が機能的に理解しやすいです。飛翔時には、前翅の羽ばたきと同じ早さで震動し、体の平衡を保ったり、飛翔運動に関わる神経の興奮伝達系の一部として働くことがわかっています。

体の大きなガガンボの平均棍は大きくて観察が容易です。今日は壁に止まったハエ(種類は不明)に平均棍を見ることができました。おそらく蚊では、この平均棍が、例の「プイ~~ン」という羽音になるのだと思います。

今夏、寝ぼけた耳に「プイ~~ン」の音を聞いたら、慌てず騒がず「お~、平均棍が頑張ってるな~」と思う心のゆとりを持ちたいものです。


2024-05-08

0 件のコメント:

コメントを投稿

池端で

買い物の帰りに遠回りをして池端の野鳥を見てきました。折からの寒波でこの冬一番の冷え込み。横殴りの風が吹く中の観察です。人の出がないので、日頃は隠れていがちな野鳥の姿を認めることができました。 ヒクイナです。 タシギです。 クイナです。 晴れ間に突然カワウの一群が飛び立ったと思った...