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2020年9月14日月曜日

水辺にて

 久しぶりに桂大橋近辺を探索してみました。今年は梅雨の長雨で河川敷の草が繁茂して、通路を歩くのもなかなかままなりません。その反面、湿った土壌を好む植物が大いに繁茂しています。

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ゴキヅルも元気な植物の一つです。水辺の至る所に生えていて、これだけの群落は2年ぶりです。ヨシの葉を伝って伸びる蔓のパターンが面白いと思いました。


10枚に見える花弁は実は5枚で、残りは同じ色と形をした萼です。雄花と雌花がありますが、この写真のものはすべて雄花のようです。

振り返るとヨシ原の中にカヤネズミの巣がありました。日本で最小のネズミで、世界でも最小の部類です。頭胴長6~7 ㎝、尾長7~8 ㎝、体重7~12 g。ヨシやススキ、オギなど背の高い単子葉植物の葉を綴って巣を作ります。地域によっては保護活動も盛んです。

これは育児用の巣でしょう。そのほか休憩用の巣もありますが、育児用がもっとも丁寧に作ってあります。内部はオギなどの小穂がびっしりと詰まっていて、暖かい育児室になっています。

2020.09.13.撮影
2020.09.13.記述





2020年6月11日木曜日

桂大橋近辺

午後から桂大橋近辺を回りました。暑さと湿気で日が傾かないと外出する気になれないのですが、その頃には鳥も虫もあまり面白い活動はしていません。しかし、外出すれば何かの発見はあります。

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小さいうちはかわいいのですが、大きくなります。在来種をすっかり駆逐してしまったミドリガメ、本名ミシシッピアカミミガメです。こちらの心を見透かしてか、にらみ返してくる目つきが、ワル~い。

アオイトトンボの交尾と産卵です。メスは時に水中深く潜って産卵し、オスまで完全に水没して数分間浮き上がってこないこともあります。



多数のツバメシジミが地上で吸水していました。20羽ほどいました。 

刺激すると散るであろう蜘蛛の子です。

ウキヤガラの花が終わりました。

サンカクイは今が花時です。超地味ですが。

ナンキンハゼの花序が伸びてきました。虫に葉を食べられることもなく、風を受けて葉がひらひらと舞い、涼しげです。

カワラマツバの開花が始まっていました。

クサギはまだ開花に遠いようです。

堰のところで、アオサギの幼鳥が遡上する魚を狙っています。よく見るとその頭上に見えるもの、漁協が仕掛けたテグスです。渡月橋までおそらく数千メートルはあるであろうテグスの類が川面のあちこちに張り巡らされています。どれだけの鮎を守れるのでしょうか。どれだけの鳥を痛めるのでしょうか。

水辺に近いところにカヤネズミの巣がありました。

これは柳の葉裏のクサカゲロウ。

 クサカゲロウの傍では蝋物質を出すイモムシが柳の葉を食べています。名前は不明。

ハグロトンボも季節になりました。

羽化に失敗したキアゲハが水辺の草に止まっていました。羽以外はとても元気でしたので、哀れに思って持ち帰り、飲み物を与えたのですが、朝には止まり木に止まったまま事切れていました。はかない命でした。

2020.06.09.撮影
2020.06.10.記述


2019年12月18日水曜日

カヤネズミの母の愛

16日の月曜日は、12月とは思えない素晴らしい天気でした。気温は穏やか、風も吹かず、ほぼ一日晴天で空気が澄み渡り、今年一番の天気ではないかと思いました。この日は久世橋下流の自然観察会でした。

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いろいろと興味深いものがありましたが、その中でもカヤネズミの巣がたくさん見つかったので、その紹介です。

カヤネズミは、体長5cmほどの小さなネズミで、河川敷などの開けた草原に棲み、昆虫や植物の種などを食べて暮らしています。ススキやオギなどの背の高いイネ科の茂みに巣をかけ、子育てを行います。

草が青々として繁茂しているときには見つけにくいのですが、草の葉が冬枯れになるこの季節になると、地上から約1mほどのところに、ソフトボール大の丸い草の塊が見つかります。これが、カヤネズミが子育てをした巣です。子育てはすでに終えて、巣もその役目を終えています。

今回の観察会でも、水際に刈り残してあるオギの中に6つの巣が見つかりました。

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この距離からでは巣の位置がわかりにくいかもしれませんが...

もう少し近づくと見えてきます。

これが巣です。子育ては初夏から秋にかけての時期なので、使い終えてかなり経ちます。巣が少し緩んできていますが、人の親指が通るほどの大きさの出入り口が一カ所空いています。

内部を観察してみます。巣の内側はびっしりとオギの穂で埋め尽くされています。穂の実りが浅いようですので、出穂してまもなく切り取ったのでしょう。

柔らかな穂に包まれて子ネズミたちが育ったことでしょう。カヤネズミの母の愛を見ることができました。

2019.12.16.撮影
2019.12.17.記述



京北の林内探索

京北の樹木植物に詳しい方に案内していただいて、ホンゴウソウを探しに行きました。昨年枯れたものを見つけられたとか。目的の場所に行くと、Bingo!約20株ほどが集まって、周囲にもまばらに生えていました。ヒノキ林の林床です。そこから冬虫夏草探索に切り替え、ムシヒキアブのアナモルフ、ガ...