ジャケツイバラが昨年実らせた果実を開いています。マメ科の植物の播種戦略は、サヤの乾燥時にひねりを利用してはじき飛ばす(カラスノエンドウ、大豆など)ものが多いですが、そのほかにはサヤを水に流す(ネムノキ、クサネム、モダマなど)、鳥に食べてもらう(エンジュなど)何もしない(クズなど、これは戦略ではありませんね、サイカチも?)があります。
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ジャケツイバラはその中でもちょっと変わっていて、上向きにサヤを開くことをします。秋に実った種子は船底のようなサヤの中で徐々に地上にこぼれますが、春先のこの時期でもまだサヤの中に残っているものも多くあります。上向きに開くのは、雨などの水によって流れるのを待つ戦略でしょうか。一気に地上に落とさないという戦略でもあるように思います。サヤはきわめて硬く、水が溜まると種子が腐るので、サヤの表面には水を排水するスリットのようなものが多数付いています。しかし、果たして排水効果があるのかどうかは不明です。
下の写真のサヤの種子はツヤツヤしていて健康そうです。うまく地上に落ちると発芽するでしょう。
2021.02.21.撮影
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