「数珠」になる部分は、総苞葉が変化したもの(苞葉鞘)で、その中に雌小穂、それを貫いて雄小穂群が伸びています。写真では雌花の柱頭が顔を出していますが、半分枯れています。
別な雌花の柱頭です、端が枯れ始めています。雌小穂は3つありますが、2つは不稔で1つのみが柱頭を伸ばします。
手前に伸びてきているのは雄花穂で、総苞葉の苞葉鞘を貫いて生えてきています。柱頭が枯れてから雄花が開花します。雌性先熟の植物です。
少し引いてみると、苞葉鞘を貫いて生えている雄花穂の様子がよく分かります。
雄花穂は単独でも生えてきます。そのような雄花穂の方が開花が早いようです。
右手前が単独で伸び、開花した雄花穂。後方中央は柱頭が枯れた雌花穂と、まだ開花していない雄花穂。
雄花穂単独の方が開花しています。
これもそうです。
さて、上に目をやるとオニグルミがほぼ実っていました。あと1ヶ月ほどで自然落下するでしょう。
今年も良い実りです。
オニグルミの枝に毛虫が集団で巣をかけています。トサカフトメイガの幼虫です。先日紹介した狩りバチたちがこれらを狩って生態系のバランスを保ってくれているわけです。
数十匹いる虫たちが一斉にそろって身を震わせるのに驚きました。フラッシュのようです。どのようにしてシンクロするのかはよく分かりません。1匹が発する警戒震動を増幅させているようです。
先般草刈りされたアカネはまだ咲きません。
こちらも。
河原では1月以来観察を続けてきたジャケツイバラの実が熟して鞘がはじけていました。
側面にまで切れ込みがあるのが特徴です。この後、鞘は開口部を上にして徐々に開いていきます。種をこぼれやすくする工夫でしょうか。
勢いの良い枝からは脇芽が顔を出しています。この、ド、シ、ラ、ソのような脇芽の生え方がジャケツイバラの特徴です。
それにしても鋭い刺です。
最先端の葉柄(葉は虫害(?)でなくなっていました)に至るまで、徹頭徹尾武装しています。いったん絡みつかれて身を引こうとするとさらに食い込むので、むしろさらに近づいて刺を外して、そっと刺を避けてから身を引くようにしないといけません。
これらの鞘を入手するのにもかなり苦労しました。
2019.08.01.撮影
2019.08.01.記述
0 件のコメント:
コメントを投稿