植物学者の田中徹氏が、『花の果て、草木の果て: 命をつなぐ植物たち』として、秋に枯れ果てた植物の写真集を出しておられますが、使命を果たした植物の姿と、次の季節に命をつなぐ植物の姿がここにあります。
曇天夕刻の撮影で、グルーミーな写真になりました。
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ノイバラの実です。この季節野鳥たちの大切な食料です。見た目にもとても鮮やかできれいです。
これはセンダンの葉痕と冬芽。大きな葉なので大きな葉痕が残ります。
これはアカメガシワの冬芽。冬芽は分厚いオーバーコートを着たよう。一方で葉痕は平凡で面白みに欠けます。
ヤブマメのサヤ。サヤは乾くにつれて強くねじれて力をため込み、その力があるとき一気に解放されてはじけ、種を飛ばします。豆類の多くに共通した種子散布の方法です。
これもそうです。
ダキバアレチハナガサの枯れた花序です。株や茎は生き残り、来年の春に芽を出します。
ヒロハホウキギクです。花は小さく繊細で、カスミ草を思わせます。
カゼクサ。昨年はこれでベランダを掃くほうきを作りました。屋外で使うにはちょっと腰が弱かったです。
ヒメムカシヨモギのようです。オオアレチノギクとの区別がなかなかつきません。
これが何の葉痕と冬芽かちょっとわかりません。灌木です。桑ではないようですが...
こちらはキンエノコロ。
アカザだと思います。たぶん。
拡大します。
兼好法師の『徒然草』には「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは....」とありますが、一見なんの面白みもない枯れ野の観察は、わずかな手がかりをもとに身元を探す探偵の心持ちです。
2020.01.01.撮影
2020.01.01.記述
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