2020年3月27日金曜日

ジャケツイバラ:花の魅力

ジャケツイバラの花芽が生長してきました。この木は昨年来観察し続けているもので、ちょうど1年あまりになります。ジャケツイバラはインド付近のユーラシア大陸に期限を持ち、環太平洋諸国やアフリカにまで広く移入された植物ですが、その旺盛な繁殖力と全草に鋭い刺を持った扱いにくさから、侵略的外来種とみなされる場合もあります。

個人的にはマメ科の植物に共通した花の美しさが特段にすぐれているように思えます。特に谷川のほとりなどで暗がりを背景に日の光を浴びて黄金色の花を開くと、まばゆいまでに美しいと思えます。総状花序は30cmになることもあります。

移入された国で厄介者扱いされることもたびたびですが、地方によっては家畜を飼う際の生け垣として好適な植物だとみなされる場合もあります。また、人間の生活に有用な植物という一面も持ち、もあり、皮からはタンニンを、種からは油を取り、根は虫除けに用いられるということです。

花期以外は余り目立たない植物で、山道で衣服を引っかけられた時にその存在に気づく程度ですが、見たことのない方には、一度花の美しさを実感してほしいと思います。

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両手で包むかのように花芽を差し出す新芽です。



さらに成長すると、葉芽と花芽が分かれます。




このジャケツイバラにオオカマキリの卵が多数産み付けられていました。全部で3つあります。刺の多い枝が卵を守ってくれると思っているのでしょうか。



種の多くはそのまま前年のサヤの中に収まっています。一気に落ちないのも、この植物の生き残り戦術なのかもしれません。

2020.03.23.撮影
2020.03.26.記述


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