2020年3月26日木曜日

花水木:思い出すこと

小椋佳に「くぐりぬけた花水木」という歌があります。1975年に布施明がリリースした「シクラメンのかほりから」というアルバムの一曲で知られています。聞くところによれば、小椋佳がアメリカ留学中に作った曲だとか。小椋佳はノースウエスタン大学に留学し、メリルリンチにもしばらく派遣されていましたので、小椋佳が実際に花水木を見てこの曲を作ったのであれば、それはこの米国の花水木、Cornus florida 英語名American dogwoodであったろうと推測できます。

私がはじめて米国に留学したのが1977年。その前年の10月に小椋佳はNHKホールで初コンサートを行い、その模様がNHK特集で放映されました。曲と詩の素晴らしさもさることながら、東大法学部卒で一流銀行のサラリーマンという異色の歌手、メディアに素顔を伏せていた、ということで、大変なブームになりました。私も出発前には小椋佳の曲にどっぷりつかっていました。

最初に滞在したのがジョージア州。小さな大学で英語の仕上げをしたのですが、キャンパスには花水木の木が街路樹として整然と植わっており、その名前がDogwoodと知って、日本語の美しい響きのある名前との差に驚いたことを覚えています。残念ながら花期を過ぎていたので、その年に花を見ることはできませんでした。

その後米国北部の大学で1年半勉強し、カセットテープに録音して持参した小椋佳の曲は、ずいぶんと心を休めてくれました。

*****
その花水木の芽が膨らんできました。これは花芽。 

そしてこれが葉芽。

ヤマボウシの仲間で、夏は葉がよく茂って木陰を作り、
秋には紅葉が美しく、冬には赤い実がつややかに輝きます。

2020.03.24.撮影
2020.03.25.記述


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