カリン(花梨)と言われる植物には2種あって、1つはマメ科シタン属の広葉樹。これは熱帯に育ち、古来から銘木として唐木細工に使われます。一方で我が家に植えたのは、バラ科のカリン。これは秋に黄色で芳香を放つカリン。果物屋の店頭にも並び、果実酒や、煮詰めてジャムを作ります。寺社にもしばしば植えてあるのを見ることがあります。
カリンを植えて間もなく、葉に点々と茶色の斑点が出る病気にかかることを知りました。調べてみると、「赤星病」という病気で、さび菌の一種が繁殖しているとのことです。この菌は夏に胞子になって飛び出してビャクシン類の葉の中に侵入し、冬越しし、春になると再び胞子を飛ばして今度はバラ科の植物、特にナシやボケなどに寄生するとのこと。カリンも被害を受ける木の1つです。周囲にはビャクシン類の代表格カイヅカイブキが多数植えられているので、格好の餌食になっているようです。
最初は消毒しようかと思いましたが、小さな庭ですし、チョウやハチの訪問を楽しみにしているので、消毒はヤメ。様子を見ていると、毎年少しずつですが、斑点が少なくなるように思います。まさかとは思いますが、カリンが抗菌耐性を獲得しているのかもしれない、と思ったりします。
伸び始めた新芽にアブラムシが早速登っていました。すでに近くにはテントウムシが控えています。「害虫益虫」は人間の目から見た価値観です。自然界では自然界のバランス作用が働くでしょう。
2020.03.24.撮影
2020.03.24.記述
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