2022年12月8日木曜日

ウラナミブルー:Blue fringe of Lampides boeticus

保全花壇にウラナミシジミが落ちていました。尾状突起もあり、翅の傷みもほとんどありませんが、飛翔することができず、翅は通常とは逆向きに(腹側に)たたんだままです。とりあえず保護して暖め、砂糖水を与えようとしましたが、体の硬直はとけず、水も飲みません。にも関わらず今日で丸3日命を長らえています。生命力の強さに驚きます。

以前も紹介したように、この蝶は南方系の蝶で、近畿地方では春に和歌山のあたりから越冬個体が北上して来るようです。寒くなっても南下せず、北上した土地で果て、翌年また南から北を目指す、傍から見れば不毛な季節移動を行っています。長距離を移動する蝶として知られています。個としては果てるかもしれないが、種として生き残る可能性を信じてひたすら北を目指す姿がいとおしいです。

そのウラナミシジミの翅の周囲に生える微細な毛が、陽光に透かすと青く輝き、これを勝手にウラナミブルーと名付けています。下の写真はLEDライトで照らしたため、もともと青みがかっていますが、ウラナミブルーの特徴をよく表しています。


Photo 2022-12-04

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