在来種のネナシカズラが元気です。夏には黄色い網のように広がるアメリカネナシカズラが目に付きますが、この在来種のネナシカズラは夏の間は薄緑の蔓であまり目立ちません。ところが冬枯れの河川敷で田の枯れ草の中でひときわ黒々として目立つようになります。今の時期、草が萌えだしてくる時期でも、枯れ草の中に点々とその繁殖跡を見ることができます。稀少とする方もありますが、この近辺4キロ程度の河川敷で少なくとも6箇所の生育場所を確認しています。先日はさらに10キロほど下流の河川敷にも見ました。繁茂しているのは、ここしばらく大きな出水がなかったからかもしれません。
折り重なった果実の層の下に、種子からの芽生えを確認しました。期待した子葉など見あたりません。この段階では何がなにやら分かりませんが、種子から伸びているのが根で、種皮の中にあるのが子葉のようです。種皮を取り除いてみると、らせん状になっていて、これまた子葉なのか、根なのか分かりません。とりあえず種子と発芽した種子を自宅に持ち帰り、しばらく観察することにします。
びっしりと実った果実が地上に積もっています。
上記を取り除くと種子からの芽生えが見えます。ちょうどもやしのようです。
果実の殻はカプセルのようになっていて、それを被ったまま発芽しているものがほとんどです。この中に扁平な種子があります。果実の殻が種子を保護し、かつ発芽時に必要な湿度を保つ働きをしているのかもしれません。
下の写真のうち、上が果皮を取ったもの。種皮を被っています。
種皮を取り除くと、子葉(?)部分がらせん状に巻いたものが出てきました。
これはもう少し大きく成長したものの種皮を取ったところ。子葉らしきものが見あたりますが、茎の部分から若干黄色味がかっていて、左側の方が茎の部分だろうな、という気はします。根の先端が成長していなくて、さすがネナシカズラ。名は体を現す?
2023-03-27
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