2019年6月23日日曜日

小さな命たち

ヤハズソウはマメ科の植物で、春先から勢いのあったカラスノエンドウやスズメノエンドウが実を結んで枯れ、シロツメクサやアカツメクサなどが勢いを失った頃から、その枝を伸ばしてきます。名前の由来は、葉を両手で持って引っ張ると、矢筈の形に切れる(実際は矢羽根の形)ことからです。今の時期はまだ花が咲いていませんが、あと2週間ほどすると、紫色の小さなマメの花が咲き始めるでしょう。

この草は地面に近くて露を含むせいか、いろいろな昆虫の隠れ場所として利用されているようで、先日ヤハズソウの草むらを踏み分けていくと、ショウリョウバッタの幼虫がたくさん出てきました。ショウリョウバッタには緑型と茶色型がありますが、圧倒的に緑型が多かったです。飛び出すと、ヤハズソウの中に降りるよりも、同じ場所に生えているネズミムギの軸に止まるものが多いのが興味深いです。

ヤハズソウの中に降りると、葉が柔らかいために次のジャンプがしにくいこと、ショウリョウバッタの細長い形からして、丸い葉のヤハズソウの中に隠れるよりも、細長い葉と茎のネズミムギに止まる方が、擬態の効果が上がること、ネズミムギの方が背が高く、見通しがきく、等が考えられますが、これを小さな虫が本能的・反射的に行っているのが不思議です。

そのような性質を持った物が生き残るという、適者生存の一つの証左でしょうか。

ヤハズソウの上に止まっていますが、葉が柔らかく、これでは後ろ足の蹴りの瞬発力が活かせません。


このように固い単子葉植物の茎や穂に止まる方が多いようです。この方が瞬発力を活かせます。




次の写真は茶色型の個体です。見事な擬態で、ちょっと見にはどこに止まっているのか分かりません。

目をこらすと見えてきました。この色で枯れ草の中に隠れていては、天敵も見つけにくいでしょうね。

細い茎に止まるときには、このようにだらしなく脚を広げますが、いざというときには、さっとそろえて、ジャ~ンプ!します。
2019.06.20撮影



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