2019年6月25日火曜日

ジャコウアゲハ(その1)

1ヶ月ほど前に、堤防の草刈りが迫っていたウマノスズクサから、ジャコウアゲハの五齢幼虫3匹を救い出して、自宅のウマノスズクサに移動させたところ、数日後には蛹になるために姿を消しました。一匹はベランダのプラスチック製の物入れに止まって蛹化し、その約2週間後には羽化しましたが、他の二匹は行方不明でした。ウマノスズクサとベランダの物置は直線距離でも3mはあるでしょうか。五齢幼虫は、時に信じられないくらいの距離を移動して蛹化します。

残り2匹の行方が気になっていたのですが、今日庭のアジサイの葉裏にもう一匹のジャコウアゲハの蛹の殻を見つけました。これも無事に羽化したようで、一安心。おそらく最後の一匹も無事に羽化したことでしょう。

その恩返しかどうかは分かりませんが、今日立派なジャコウアゲハのメスが、ウマノスズクサに産卵していました。有精卵であれば、ほどなく孵化するでしょうから、今後成長を追いたいと思います。

アジサイの葉陰で見つけた2匹目の抜け殻です。凹凸の多い独特の形をしています。きれいな抜け殻です。

こちらは最初に見つけた、ベランダの物入れで蛹化した蛹。物入れはプラスチック製です。ジャコウアゲハはガードレールなどの人工物を嫌わずに体を固定します。昨冬はある場所のガードレール30mほどの間に20個余りの蛹の越冬を確認しました。この蛹の殻は、排泄した体液で下腹部が染まっています。

今日産卵された卵です。親は時間をおいて数回産卵し、10個余りの卵を産みました。すべて無事に孵化すると、ウマノスズクサが丸裸になるかもしれません。まあ、そのために育てているのですから、本来の目的が無事果たせるわけですが...。餌不足になった場合を考えねばなりません。




卵を観察しているうちに、その形の面白さに惹かれました。表面には縦縞があり、その稜線に沿って不規則な凹凸があります。色からしても、皮をむいた蜜柑のようです。さらに、頂点の部分がとんがっていて、オレンジ色のタマネギにも見えます。

拡大写真で形の面白さをお楽しみください。



2019.06.23撮影



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