2019年7月14日日曜日

ビークマーク

嵐山近くの公園の木に、ヒカゲチョウが止まっていました。おとなしくしているので近づいてみると、羽が大きく破損しています。明らかに野鳥に襲われた痕です。

蝶に限らず、昆虫の飛翔を観察すると、およそ人間の反射神経と動きをはるかに越える反応速度と機敏さで動いているのに驚きます。ですが、捕食者(昆虫や鳥)はそれを上回る速度と敏捷さで昆虫を捕らえようとします。

蝶の羽が大きいのは、飛翔力を高めるだけでなく、その模様で天敵を幻惑し、かつ体を実際よりも大きく見せ、攻撃された場合には羽の一部を犠牲にすることで生き残る、そのような工夫なのでしょう。

それにしても、これだけ大きな傷を負いながら、生き延びて、最後の命を全うしようと構えているようで、感動してしまいます。


近くの楢の木では、コクワガタの雄が、メスを守って、カナブン相手に奮闘中でした。生の営みの真っ最中です。
2019.07.12撮影
2019.07.12記述



0 件のコメント:

コメントを投稿

平均棍

カやハエなどの「双翅目(ハエ目)」の昆虫には、前翅の付け根に退化した後翅が見えます。多くは先の丸まった棍棒のような形をしており、「平均棍」と呼ばれます。わかりにくい日本語ですが、英語では balancer というので、こちらの方が機能的に理解しやすいです。飛翔時には、前翅の羽ばた...