2019年7月19日金曜日

西山を歩く(その1)

オトシブミを見た山林は、西山の丘陵地帯で、竹林と雑木林が隣接したところです。このあたりには古来灌漑目的のため池が多数あり、それらがトンボや水鳥、湿地性植物などを保ち、生態系に多様性を与えています。

現在はいずれのため池もコンクリートで周囲を固められ、高い金網で囲まれて近づくことができませんが、かつては土手で周囲を囲まれていたでしょうから、今よりもはるかに豊かな生態系があったと思われます。発見順に並べます。ほんの一部です。

チョウトンボです。水辺にいることが多いです。蝶のように幅広の羽を持ち、陽光を浴びると七色に輝き、きれいです。

同じくショウジョウトンボ。ショウジョウとは「猩猩」で、中国の伝説にある怪獣の名前で、人に似た猿のような動物とされます。猩猩の毛は珠紅色で、血は織物を真紅に染めることができるとされました。それで、猩猩は赤色との連想が強く、日本では古来赤い生物にショウジョウの名前を付けることが多いです。ショウジョウバカマ、ショウジョウスゲ、ショウジョウエビ、ショウジョウガニ、ショウジョウバエ、等々です。

コシアキトンボ。腰の部分が白色で、白を背景にすると、腰がないように見えるので、この名前がつきました。背景が黒い場所を飛翔すると、白い点が飛んでいるような錯覚を覚えます。

 ヤマノイモの雌花です。今回調べるまで雌雄異株とは知りませんでした。受粉後、子房部分に翼が出て、あの平べったい実を形成します。

拡大します。

モノサシトンボです。節々に等間隔に青色の模様があるのが、物差しの目盛りと見えることから名前がつきました。

薄暗い木陰に咲いていました。コムラサキのようです。花の少ない季節なので、とてもきれいに見えました。

あじさいも今頃咲き始めています。山陰で日照が不足しているからでしょうか。平地とだいぶ差があります。

このゴミ、生きてます。すごい早さで逃げます。

よく見るとアリジゴクのような大顎があります。どうやらクサカゲロウの
一種のようです。ゴミを背負って身を守っているようです。

 別な個体です。やはりアゴが見えます。

おしりも見えました。

拡大します。
2019.07.16撮影
2019.07.16記述
2019.07.24修正



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