2019年8月15日木曜日

チョウの家(その2)

昨日に次いで青少年科学センター訪問のメモです。

年代順に化石を並べたコーナーでは、京都産の化石として、コノドント、放散虫、有孔虫、ウミユリが展示されていました。

コノドントの模型です。コノドントの化石として残されているのは歯の部分の化石ですが、全体が複数の異なった形の歯を組み合わせた複雑な形だったため、コノドントの化石は様々な形のものが残されています。これはその歯の1つの復元模型です。スケールは500倍くらいでしょうか。

虫眼鏡を用意してあるのですが、全然見えなくて...

肉眼ではもちろん全く見えないので...

カメラで撮影して拡大しました。やっと見えました。が、自宅のコレクションの方が良いようです。

放散中は、チャートの中にも含まれていますが、これはいよいよ微化石ですので、小さなそばかすようにしか見えません。

そばかすです。

 ウミユリは棘皮動物で、ヒトデの仲間です。

ウミユリの「茎」に当たる部分の化石です。

こちらは有孔虫、フズリナの化石です。

白く丸く見えるのがそれです。

屋外にあった大きな岩石標本の石灰岩表面に見えるウミユリの化石です。これは大きいもので、直径2cmほどありました。

これらの化石は2億年から3億年前の海洋で生きた生物の化石です。京都の西山に、「灰方(はいがた)」、隣接した大阪府高槻に「灰出(いずりは)」など、「灰」の文字がつく地名があるのは、これらがいずれも石灰岩を産出した地であることを示します。石灰岩を焼いた生石灰、それに水を加えて消石灰としたものから、セメントや漆喰、モルタルやコンクリートなどを作ります。古来から建築材料として重要でしたので、産地も重要視され、栄えたことでしょう。

青少年科学センターの入り口通路に展示してあった蝶と蛾のコレクションです。ある神社の神職が趣味で集めたものを寄贈したとか。

上記の写真の右上のヨナグニサンの前翅の拡大です。京都近辺にもいるジンジュサンなどもそうですが、大型の蛾は、前翅の先端が蛇の頭部に似ています。これも天敵を脅かす擬態の一種かと思われます。

コレクションには、希少種と思われる蝶や蛾も多数あります。いつ頃採取されたものかは不明ですが、様々な生物種が絶滅の危機に瀕している現在、またデジタルカメラを利用した撮影・保存技術の発達した現在、種を保存する目的以外の、営利目的の、また所有欲を満足させるための生き物の殺戮と収集は、もはや時代遅れであり、かつ非倫理的であるとの認識が必要に思います。

入り口にはヒオウギが実を膨らませていました。 
2019.08.13.撮影
2019.08.13.記述



0 件のコメント:

コメントを投稿

平均棍

カやハエなどの「双翅目(ハエ目)」の昆虫には、前翅の付け根に退化した後翅が見えます。多くは先の丸まった棍棒のような形をしており、「平均棍」と呼ばれます。わかりにくい日本語ですが、英語では balancer というので、こちらの方が機能的に理解しやすいです。飛翔時には、前翅の羽ばた...