そんな中、風にあおられたピロティに変わったコガネムシのような甲虫がいました。コフキコガネに似ていますが、粉の吹き方がだんだらで、さらに大型です。図鑑で調べると、ヒゲコガネという甲虫らしいです。その名の通りオスはひげがとても立派ですが、メスはひげもほどほどです。つまみ上げると、キュウキュウと体と羽をすりあわせて鳴きます。聞き方によっては猫の鳴き声のようで、ちょっと可愛い。後で音声ファイルを貼り付けておきます。
京都府レッドデータブックには記載がありませんが、絶滅危惧種II類に入っている都府県もあります。
全身像です。体長は約4.5センチあります。この種の甲虫ではかなり大きい方です。
正面顔です。土を掘り返すために先端がへらのようになっています。産卵場所としては、砂地を好むらしいです。
マクロ撮影をしていて驚いたのがこれ、頭と胸のつなぎ目ですが、体を覆う甲に刺のような体毛、そして頭と胸のつなぎ目はびっしりと毛に覆われています。これで土に潜っても土や泥が付着したり入り込んだりするのを防ぐのでしょうね。また、寄生虫や天敵の攻撃もある程度防げるでしょう。左側からです。
右側もこの通り。
粉吹きと思っていたのは、実はこの体毛(刺?)だったようです。
体側もこの通り。
腹部はびっしりと長毛で覆われています。
このような微細な毛は、水もはじくでしょうね。
後肢に生えた剛毛です。
足もびっしり毛で覆われています。甲虫というと、甲冑のようなツルツルの鎧をまとっていると思っていましたが、今回つぶさに観察して、体毛の多さに驚きました。
鳴き声を聞いてみましょう。猫とも、鳥とも言えそうで、結構可愛い。
しかし、なかなか渋い構えをしています。右側から。
左側から。
明日は天候も安定するでしょうから、河川敷の砂地を選んでリリースしてやりましょう。台風一過、身の回りに見慣れない生きものがいないかどうか、チェックしてみましょう。
2019.08.14.撮影
2019.08.15.記述
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