2019年8月30日金曜日

貴船を歩く:植物を見ながら

貴船の散策で出会った植物を紹介します。酷暑の日々が続いても、植物たちは季節に沿って着実に芽生え、成長し、花を咲かせ、実を結び、枯れていきます。人は新緑や紅葉、花を愛でますが、成長のどの段階もその植物にとってはなくてはならない生きる過程を表しています。私たちの日々の暮らしの一つ一つの出来事も、私たちを私たちたらしめる、一つ一つの出来事であると思います。

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センニンソウです。貴船川を見下ろす車道脇に数カ所咲いていました。まだ咲き始めで、花とつぼみがほどよく交わり、清流を見下ろしてとても美しいです。

シャガの葉の間からヌスビトハギが顔を出していました。平地では外来種の荒れ地ヌスビトハギばかりになってしまいましたが、ここ貴船では在来種が健在です。

拡大します。ヌスビトハギの実です。きれいな半月型が2つつながる形(節果)で実をつけます。マメ科です。サヤマメに似ていますが、食べた人の記録は読んだことがありません。

イノコヅチはヒカゲイノコヅチのようです。市街地ではヒナタイノコヅチが主流です。

これも市街地ではほとんど姿を消してしまったゲンノショウコです。赤花です。

鮮やかな五弁の花が咲いています。

キダチコマツナギです。コマは「駒」のこと。コマツナギは匍匐性。キダチコマツナギは灌木になります。茎が丈夫で、馬をつないでおけるような強さをもっているということで、「コマツナギ」名前があるそうです。花はルピナスなどに似ていますね。マメ科です。

アキカラマツが咲き始めていました。漢方薬として健胃剤として使われます。キンポウゲ科の植物です。別名タカトウグサ。

アカソの花も咲き始めていました。葉と花を見れば分かりますが、イラクサ科で、ヤブマオなどと同じ仲間です。ただし、ヤブマオとは異なり低木になります。


ヨツバムグラのようです。

キツネノマゴが花をつけ始めていました。

貴船の料亭街では、シュウカイドウがほの暗い流れに映えています。

帰路に気づいたのですが、砂防ダムのそばの草地にアカネのつぼみがありました。こちらでも開花はまだのようです。
2019.08.26.撮影
2019.08.27.記述





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