2019年9月8日日曜日

オオシロカゲロウ:落ち穂拾い

昨日も集団発生を見たオオシロカゲロウは、今日は全くと言って良いほど発生せず、川面にはごくまれに1匹2匹の飛翔を見るだけでした。交尾が不必要な単為生殖にもかかわらず、ほんの数日(おそらく2日程度)に大発生するのには、それなりの進化の上での理由があるのでしょうね。

今日は昨日撮影した写真を振り返っての落ち穂拾いです。

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水上に浮かぶオオシロカゲロウの成熟したメスです。3本の尾毛が特徴です。オスには長い2本の尾毛があります。前肢が短いことから亜成虫であることが分かりますが、メスの成長はここまでで、この状態で卵が成熟しており、産卵します。卵を運んで産む目的に特化した体ですので、口は退化してものを食べることができません。また、足も退化して物に捕まることすらできません。

水上や地上に落ちると、すぐに体を小刻みに震わせて、腹部を突き破って卵塊を産み落とします。

水中に落ちた場合、卵塊はこのようにすぐにばらけて散ります。2本の卵塊を腹部に蓄えています。

メスにはこのように体を水面に打ち付けるようにして産卵するものが多く見られます。

産卵後は精根尽き果てたように流れに身を任せて流れ去るものもいます。

カゲロウと卵を狙う小魚たちです。光にカゲロウが集まるとすぐに寄ってきました。カゲロウから小魚たちへと命が引き継がれます。
2019.09.06.撮影
2019.09.07.記述



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