2019年11月29日金曜日

三川合流観察記:植物を中心に

23日に訪れた三川合流で目にとまった植物をまとめておきます。

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秋の初めに草刈りが行われた場所では、その後の芽生えでセンダングサが咲き誇り、日中の暖かさに元気づいたミツバチが吸蜜していました。この草は「ひっつき虫」として評判がよろしくない草ですが、秋の終わりまで蜜を供給してくれます。

ミゾコウジュのようです。紫色にきれいに色づいていました。穂の形でも分かるように、シソ科の植物です。

こちらはオギ。午後の太陽に光ってきれいです。

今年大豊作のガガイモ。ここでも多数実っていました。

アカメガシワの黄葉です。春は名の通り赤い芽ばえが美しく、秋には鮮やかな黄色に染まります。

野球場の周辺にはイラクサの仲間の群生がありました。ナガバヤブマオのようです。

今年はカラスウリの実りはほどほどですが、それでも色づく頃にはそこここに目立ちます。

カナムグラの雌花です。色が紫がかってきたのは種子が熟してきた証拠。種子は麻の実ほどの大きさがあり、スズメたちの冬の大切な食料です。種子は固い殻に守られ麻の実に似ていますが、それも当然で、麻もカナムグラも同じアサ科の植物。また、カナムグラとホップも外見からよく似ていて、麻科カラハナソウ属の植物です。しかし、カナムグラではおいしいビールはできないそうです。周辺の丸い葉はカナムグラではありません。ナンキンハゼのようです。

近年勢力を拡大しているシャクチリソバの実です。三角形の実の形はまさにソバの実そのもので、とても面白い。

これを集めて粉に挽き、ソバに打って食べた人がいたそうですが、余りおいしくなかったとか。

途中に妙な形のものを見つけました。何かの実のように見えますが、実際にはカラスウリの茎が変形したものです。調べてみるとカラスウリクキフクレフシという現象で、カラスウリの茎にウリウロコタマバエの幼虫が寄生して起きるそうです。虫えいです。初めて見ました。


ヤブミョウガの実です。大株が沢山ありました。

今年はあちこちでとてもよく見かけるスズメウリ。周囲の草が枯れてくるとよく目立ちます。

広葉樹の根元にヒラタケ(カンタケ)の群生がありました。栽培されスーパーでも売っているあのヒラタケです。天然物は香りが良くてとてもおいしい。もっとも、自信を持って食べるには少々勇気がいりますが。

おそらく一冬中間断なく生えてくることでしょう。

今年はほとんど実りを見なかったクコ。ようやくここで見つけました。

茎に最大3個程度の実りで、今年は不作です。

これはマユミの実り。庭木や盆栽などにも用いられるニシキギ科の小高木。昔はこの木から弓を作ったことからこの名があります。雌雄異株ですが、雌株だけで実るとか。雄株の役割は?

ヒイロタケ。表も裏も緋色です。昨年の台風による倒木の上に。

スエヒロタケ。ヒイロタケと同居しています。

オオアレチノギクに産み付けられたオオカマキリの卵塊。

オオイヌタデの花。きれいに色づいています。河原ではかなり前に枯れ果てているのですが。場所によっては枯死し、場所によっては青々と葉が茂っていることもあります。何が植物の寿命を決めるのでしょうか。

三川合流は昨年の台風で大きく護岸が崩れたところがあり、その補修工事のために、大型重機が頻繁に入ったようです。そのために道路が整備され、その道路脇に、クソニンジン、オオアレチノギク、そしてこのヨウシュヤマゴボウなどの外来植物が一気に入ってきて、大きく育っていました。

これはヨウシュヤマゴボウの実です。

実の落ちた萼の部分が、梅の花のようで、なかなか可愛らしいです。

色も鮮やかです。

これは一転して可愛くないアレチウリの老熟した果実。針のようなトゲは落ちています。

ドロバチの仲間の巣です。住人はとうにいません。

午後4時頃になると、マツヨイグサが咲き出しました。

エノキの実が小枝に付いた状態で落ちてきていました。着果短枝としての機能もあるようです。

2019.11.23.撮影
2019.11.27.記述



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