2019年11月4日月曜日

観察記録:ムラサキツバメ

午前中の陽光が午後には厚い雲に遮られて、11月らしい肌寒い気温になりました。気温が下がると昆虫たちも活動を休止するのですが、自宅からすぐのアジサイの植え込みの周辺を飛び回る蝶がいました。葉に止まったところを見ると、ムラサキツバメです。

ムラサキツバメはシジミチョウの仲間に分類されますが、一般に小型のものが多いシジミチョウにしてはかなり大型の蝶で、成虫で越冬します。「ツバメ」の名前があるのは、ツバメの燕尾に似た尾状突起があるからです。南方系の蝶で、近年の温暖化に伴って北上しているという報告があります。マテバシイが食樹です。この付近にあるかどうか探してみたいと思います。

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冬に越冬する蝶に多いのですが、羽をたたむと枯れ葉と見間違うような模様をしています。羽の上で休んでいる間も、シジミチョウに特有の羽をスリスリとすりあわせるような行動をしています。


拡大すると、6本足であることが分かります。今年はタテハチョウの仲間の4本足を見慣れているので、脚の数が妙に多く、何か新鮮に感じます。


目が大きくてなかなか可愛いです。

結局羽を開いてくれませんでしたので、雌雄の判別は確実にはできませんでした。無事に冬を乗り越えてくれることを祈ります。

2019.11.03.撮影
2019.11.03.記述





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