2020年2月12日水曜日

京都御苑のキノコなど

雪の降ったこの日に、京都御苑のきのこ会が開催され、参加してきました。冬とはいえ、かなりの数のキノコが見つかりました。また、冬芽や葉、樹皮から樹木を判断することもしてみました。間違いがあるかもしれません。

*****

アラゲキクラゲです。

エノキの葉裏の見事な菌糸の発達です。こうして落ち葉が朽ちて分解されます。 

マテバシイの葉と冬芽。

その幹。

コガネニカワタケ(?)です。キクラゲの一種だそうです。とても鮮やかな黄色をしていました。

これがエノキタケ。市販の軟化栽培したものとは全く異なります。味は極上だとか。

ニクウスバタケです。

これは変形菌、コホコリの仲間。子実体のようです。


クロコブタケの仲間。

カエデの蕾が心なしか膨らんでいました。

これは地中菌の一種。松露などの仲間です。胞子を調べないと種類が特定できないとか。来月顕微鏡で観察する予定です。これは2つにスライスしたところです。

 ニクコウヤクタケ。

幹の陰にくっついています。この木はキノコは生えないとかつて思われていた、クスノキ。

きれいなスエヒロタケです。

これがキクラゲ。アラゲキクラゲではありません。丸いほうが上になります。くぼんだ方が下。可食ですが、食味はアラゲに軍配が上がるとか。


とてもきれいなニクウスバタケです。これの襞がとてもきれいでした。

ヒメキクラゲ。これも可食だそうですが、ちょっと食欲がわきません。

これはツクバネガシのようです。

すでに花が咲き終わり、果実が実り始めています。

これがその老熟した幹。

若い幹はこのようです。

ツバキキンチャクチャワンタケ。朽ちた椿の花から生えるそうです。「朽ちた椿の花」の正体はよくわかりませんでした。

ツクバネガシの冬芽です。

その老熟した幹。

昨年の台風で倒れたツクバネガシが処理されていました。

倒れた木の陰にたくさんの実生の芽生えがありました。本来ならばこれによって樹木の更新がなされるところでしょう。

同じところに生えていたので、おそらくツクバネガシの芽生えでしょう。

カエデの木の枝に、イラガの繭です。子供の頃、これを取って笛にして吹いたものです。

松の木に生えたカイメンタケ。この松の木は枯れています。程なくこれも処分されるでしょう。

ヒトクチタケ。一口とは、裏面にあいた穴のことらしいです。穴の中にはえなどの昆虫を誘って胞子を拡散してもらうのだとか。

カワラタケです。珍しくはありませんが、美しいきのこです。

その裏面です。

これもカワラタケ。色の組み合わせとパターンのバリエーションは無限です。

これがその裏面。

菌糸の発達でぼろぼろになった松の株です。大きなものは40年ほどかけて土に戻るとか。

美しいコケが生えていました。名前は調査中。


松の切り株脇からキク科の植物が生えていました。これも調査中。


モミサルノコシカケです。

ホコリタケの仲間。この種は同じに見えますが、実際には30種以上あるとか。

もみの林の中は下草があまり生えず、きのこも少ないですが、このモミの葉一枚に生えるキノコもあるのだとか。

ニクウスバタケの傘の裏側です。

これはムラサキホコリの仲間の子実体だそうです。

クスノキの実が熟してきています。

これはハチノスタケ。どこが蜂の巣か、というと...

傘の裏側を見ればそれと納得できます。

ここに生えていました。樹木の伐採で先のものは地上に落ちたのです。

拡大してみます。

さらに拡大。蜂の巣が見えます。

これもはがれた樹皮の上のニクウスバタケ。表です。

これが裏。

鍾乳石のように襞が発達しています。

 切り株全体が覆われています。




これが全体像。

近くに倒れて伐採されたケヤキの木がありました。年輪を数えると130年ほどの木だとわかります。

これがケヤキの冬芽。



おそらくホソバイヌビワの果実と冬芽です。

これが葉痕。

ナツツバキのようです。

その樹皮です。鹿の子模様です。

これはモチノキ。雄花でしょうか。

樹皮です。

ナギの木がありました。神社などによく植えられています。

見かけは広葉樹ですが、実は広い葉を持つ針葉樹です。

樹皮は暗灰色をしていて、目立ちます。

葉脈がないので、広葉樹とはやはり異なります。


これはトサミズキでしょうか?

つぼみが膨らんで、華やかな開花を予測させます。

これはヤマブキ。

蕾がうごめいているようです。

シリブカガシのようです。

これも昨年の秋に開花して果実を作る準備ができています。


こちらは先ほどと同じマテバシイでしょうか。

冬芽が丸いです。

スダジイのように見えますが...よくわかりません。葉裏は結構白かったです。スダジイならば黄金色です。ツブラジイでしょうか。御苑にはないと思うのですが...

冬芽が大きくありません。葉の先端に鋸歯がありますが、アラカシではないようです。

アラカシの冬芽がかじられたものでしょうか?

その幹です。これもアラカシっぽくはありません。ツクバネガシに近いような...でも葉が違う????

これは両方ケヤキ。手前が若い幹です。

これは幹周り3メートルを超える巨木の樹皮。

皮がはがれた跡も迫力満点です。


こちらはスダジイ。葉裏が金色です。


その比較的若い樹皮。

ニシキギがありました。こちらは翼あり。

こちらは翼の出ていない枝です。

不思議な植物です。

これはタラヨウ。昨年真っ赤に実っていた果実は跡形もありません。


これは何の枝でしょう?桑のように見えますが...












 ここまでです。十分に写真を撮りましたので、何か調べてみましょう。


 これはサルスベリでしょうか。

その樹皮です。

低い位置で観察できるシリブカガシの株を見つけました。


V字型の花序が特徴的です。



その幹です。

これはイヌマキでしょうか。

幹のねじれがすごかったです。

近くの朽ち木生えていたヒイロタケ。

こちらはクジラタケでしょうか。

その傘の裏に管孔が見えます。

とんでもない形のきのこを発見しました。人形のようです。コフキサルノコシカケの一種でしょうか

タチツボスミレのように見えますが...

これは謎の物体!

これは何の木でしょうか、よくわかりません。

こちらおそらくマテバシイ。


超充実の観察になりました。

2020.02.09.撮影
2020.02.10.記述

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