2020年2月23日日曜日

けいはんな記念公園を訪ねて:越冬昆虫たち

昨日訪問したけいはんな記念公園で冬越しする虫たちを紹介します。

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専門家の案内で珍しい昆虫など見せていただきました。

キシノウエトタテグモの巣です。地面に穴を掘り筒状の巣を作ります。入り口に円形の戸を作って蓋をします。穴の中に控えていて入り口近くを通る昆虫などの振動を察知して捕らえます。ジグモの一種です。この巣を見つけるには、落ち葉を吹き飛ばすブロアが役立つということで、吹いてもらうと、確かに扉がぱたぱたしてすぐに見つかりました。

京都府レッドデータブック2015では準絶滅危惧種です。

 常緑樹の木陰でウラギンシジミが越冬しています。常緑広葉樹の白い葉裏に擬態していると考えられています。

フユシャクという種類の蛾のメスです。メスは羽根を持たず、長い足を持っています。フェロモンを放出してオスを引き寄せ、冬に交尾します。ミノムシのメスは蓑の中から出ないで、オスを引き寄せると聞いていますが、蓑をまとわない峨が同様の繁殖活動をするとは知りませんでした。

これがオスのフユシャク。クロテンフユシャクと紹介されましたが、図鑑で調べると、ホソウスバフユシャクのようにも見えます。

 これはハラビロカマキリの卵塊。

こちらはオオカマキリの卵塊。たくさんありました。

枝の分かれ目に隠れているのはウバタマムシです。頭が下になっています。

ウスタビガの繭。「やまかます(山叺)」という別名もありますが、「かます(叺)」という言葉は、都会の方々あるいは若い世代にはわからないかもしれませんね。わらで編んだむしろを2つ折りして、二辺を縫い付けて閉じ、一方の短辺のみを開けて袋状にしたものです。昔は穀物や豆類を入れたり、土嚢袋として使いました。

ふたが開いているところは、確かに叺に似ています。

側面には卵が7つついています。繭への産卵は、ヤママユ蛾の仲間に見られることのようです。自分が育った木に子孫が戻れるようにとの、母の愛です。

最近松の木に大きな被害を与えているマツヘリカメムシです。プラスチック袋に入れてあります。

ルリタテハです。日光浴の最中。

羽根を閉じると、枯れ葉そっくりになりますが、このときは気持ちが良かったのか、なかなか羽根を閉じませんでした。。ボロボロの枯れ葉に擬態して冬をやり過ごします。

2020.02.21.撮影
2020.02.22。記述


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