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センターの中には、狭山丘陵の自然と生き物たちを紹介する様々な展示物や標本、ゲームなどがあります。この日は自然観察会ということで、約20名の参加者が講師の方の案内でセンターの周辺を巡り、「冬越しの生き物たち」というテーマで観察を行いました。
センターの玄関脇には、クワコとウスタビガの繭、そしてハラビロカマキリの卵塊が大きな飼育ケースに入れて展示されていました。昆虫の冬越しの姿を確認して、植物に移ります。
まず、ウバユリ、カタクリ、ネジキ、クロモジを観察しました。
ホオノキの冬の姿です。ホオノキは背が高いのでなかなか冬芽を観察できませんが、ここでは、下枝もよく張っていてしっかり見ることができました。日光を分かち合う枝の伸び方もよく理解できます。
ホオノキの木肌です。皮が薄く、皮の部分でも光合成をしているとか。
タブノキです。本来海岸線に生える南方系の植物ですが、狭山丘陵でも冬に耐えるようになったとか。
クヌギの萌芽更新、ニシキギの枝の翼、シュロの種類、ヤツデの特徴、ドロバチの巣を観察していたところ、ルリビタキの若オスが挨拶に来ました...というか、私たちがその縄張りを荒らしてしまったのです。その後クマザサへと進んで...
キチジョウソウという花の実です。初めて見ました。キチジョウソウは「吉祥草」と書き、縁起がよい花とされるそうです。ここで実をならすのは珍しいとのことで、ラッキーでした。
その後、カニクサ、ミノムシ、スズバチの巣を観察しました。観察会がお開きになってから自由観察に入ります。
これはユズリハ。巨木になっていました。 この木に限らず、このエリアが整備された当時の樹木が皆大木になっていて、本来の武蔵野的な植生を取り戻すにはそれらの木々を伐採して更新しなければならないが、予算と人手と、意見調整が大変だとか。
周辺にはコウヤボウキが種子を飛ばしていました。キク科の植物です。
荒幡富士と呼ばれる標高119メートルの富士山があり、そこに登りました。関東にはいくつか○○富士と呼ばれる富士山を模した塚があり、社を建てたりして信仰の対象になっています。これもその一つ。頂上から東京スカイツリーがよく見えました。
反対方向には富士山がくっきり見えるはず...だったのですが、残念ながらこの日は雲に覆われていて、見えません。
帰路の空には月がかかっていました。前日の2月1日には「月面X(エックス)」と呼ばれる、X字型の模様が、日陰にかかる部分のクレーターの近くに鮮やかに見えたのですが、今日はどうでしょうか。
土地が変われば植物も変わります。いろいろと勉強になった一日でした。
2020.02.02.撮影
2020.02.03.記述
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