2020年3月1日日曜日

梨木神社界隈:冬芽を探して

府立医大に用事があった日、お昼前に時間ができたので、梨木神社周辺を散策してみました。2015年でしたか、梨木神社の境内にどーんとマンションが建ったのには驚きましたが、付近のお寺も境内に駐車場や介護施設をがっちり作っています。いずれも信者や檀家の減少で、建造物の維持や修復作業など経営が苦しくなっているのでしょう。

そんな中で、寺町通りに面した廬山寺は紫式部ゆかりの「源氏物語執筆の寺」として、風情を保っていました。ここには菩提樹の木(中国原産シナノキ科シナノキ属の落葉高木の菩提樹で、クワ科イチジク属の常緑高木のインド菩提樹ではない)があり実をつけていました。

梨木神社と京都御苑の間の通路には車が入れない部分がありますが、ここにある染井の井戸水は京都三大名水の1つとして、現在でも唯一わき出ている水です。水をくみに来る人が後を絶ちません。

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さて、その染井の脇に奇妙な木を見つけました。冬芽が独特です。葉が落ちた太い枝は毛むくじゃら。冬芽は小さく、脇に厚い托葉が残っています。

葉痕は丸く大きく、よほど大きな葉がついていたと見えます。

これが樹皮。

いったい何の木だろうと、樹木の書籍で調べたりしていましたが、今日とうとうわかりました。カジノキです。クワ科コウゾ属の落葉高木で、そう言えば御苑にも1本ありました。また、昨年10月の例会で、旧巨椋池の周辺部の農地に生えていたのを思い出しました。クワの仲間ですので、液果が実りますが、大きさが半端ではありません。また鮮やかさも。


これを同定できたのは松江の花図鑑のページです。一年目の冬越しの枝は特に毛深いようです。一つ同定できて、また知識が増えました。

2020.01.20. & 2019.10.20.撮影
2020.02.29.記述




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