春と言えば菜の花畑。アブラナのむせかえるような菜の花の香りに包まれて、じっとしていると、ハナアブ、ミツバチ、モンシロチョウなどが次々に現れて蜜を吸いに来ます。私にとっては、春の原風景はフクジュソウでもなく、カタクリでもなく、カタクリに来るギフチョウでもなく、菜の花とミツバチとモンシロチョウです。
そのモンシロチョウを卵から育てることになりました。事の始まりは、ツマキチョウ探しから。ツマキチョウは育てたことがないので一度卵から育てようと、セイヨウカラシナのこの辺に産み付けた、とおぼしき枝を切り取って帰宅。葉裏にはツマキチョウかモンシロチョウかよくわからない卵がいっぱい。それを飼ってみることに...
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葉裏に産み付けられた卵です。モンシロチョウのものと似ています(それもそのはず、この卵は結局モンシロチョウであることがわかりました。後日談です。)。総計10個あまりありました。高さは約2ミリ。2020.04.16.撮影
体を起こして卵の殻を食べ始めました。卵の殻は、多くの蝶の幼虫にとって、最初に口にする食べ物です。2020.04.18.撮影
小さいながらも、歯が見えます。これで卵の殻、やがてセイヨウカラシナの葉を食べます。2020.04.18.撮影
拡大します。赤く見えるのが歯です。2020.04.18.撮影
10分ほどでかなり食べ進みました。2020.04.18.撮影
これがその2週間後の姿。蛹化するために体を固定しています。2020.04.30.撮影
一昨日、昨日とすでにサナギになったものもいます。昨年ジャコウアゲハやオオスカシバ、ホシホウジャクなどを育てたので、あまりの小ささに驚いています。
同じ時期に産み付けられた卵も野外では全く育っていません。産み付けられた翌日に見に行くと、痕跡すら残っていません。おそらくテントウムシなどの捕食者が卵の段階から食べてしまうと思われます。生存の確率はきわめて低い厳しい世界です。
2020.04.30.記述
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