2020年5月21日木曜日

ヤブジラミ

シラミの名を与えるとはいささか酷な話です。この季節道ばたや河川敷の、少し湿気の多いところに生えているヤブジラミです。よく見ると白にピンクが差した花弁を持つ、直径4ミリほどの小さな花を付けます。シラミの名は、刺毛のある果実が衣服にくっつくことから来ていると思われます。「ひっつき虫」の一種です。熟した果実は、ひっつき虫の大親分級のオナモミにそっくりです。ですが、大きさはオナモミの数十分の一ほど。髪の毛やセーターに食い込む大親分の迫力はありません。むしろ、花も可憐ですし、花が咲き終わって子房が膨れてくる時の、ピンク色がかった刺毛のグラデーションがとてもきれいだと思います。ちなみに、ヤブジラミはセリ科の、オナモミはキク科の植物です。

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セリの仲間ですが強い香りはありません。

ルーペで見るとなかなか可憐な花です。柔らかな刺毛が見えています。

花が終わり子房が膨れてくると、このように赤みがかった部分ができて、グラデーションがきれいです。

私の好きな花の1つです。

2020.05.17.撮影
2020.05.20.記述


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