2020年6月26日金曜日

イシガケチョウ:その後のその後のそのまたその後

3頭のイシガケチョウを卵から育てていましたが、そのうちの2頭が羽化しました。1頭は22日の正午頃、2頭目は25日の午後2時頃、いずれも無事美しい蝶になりました。いずれもその日の夕刻に卵を採取した場所で放蝶しました。いずれも(繰り返しになりますが)すぐに舞い上がり、しばらく飛び回った後、頭上のイヌビワの葉裏に止まって様子をうかがっていました。3頭目は一昨日蛹化しています。

これまでの経過をまとめると以下のようになります。

産卵(確認)  孵化  蛹化  羽化
6/4(確認)  6/7   6/16  6/22
6/4(確認)  6/7   6/19  6/25
6/5(推測)  6/8   6/23  6/29(予測)

産卵から孵化までには約4日、蛹化から羽化までには約6日ですが、孵化から蛹化までは条件が異なるせいか、個体の差もあるのか、10日から16日程かかっているようです。蛹化から羽化までの日数は、最初の2頭が6日ですので、3頭目もおそらく6日かかるとすれば、6月29日が「予定日」という事になりますので、注意しなければなりません。というのは、この蛹は、体を糸座に固定できずに落ちてしまったからです。現在仮の糸座に固定していますが、羽化の時にまた落ちる可能性もあります。タイミングを見計らって羽化を見守りたいと思います。

*****
放蝶した1頭目です。葉裏に身を潜めました。

少し離れて見ると、葉と平行になり、かつ葉裏が陰になるのでほとんど見えなくなります。

これだけ離れると、全く見えなくなります。飛翔していなければ、まず気づくことは難しいでしょう。

同じく葉裏に止まった2頭目です。1頭目から3日遅れで羽化しました。イヌビワの実が隣に見えます。

周囲の葉を調べると、食痕のある葉も多いのですが、いずれも若齢幼虫の食痕で、古く、おそらくはこの2頭と同じ時期に産み付けられた卵から孵化した幼虫のものと思われます。



少なくとも100個を超える数の卵が産み付けられたのでしょうが、生きて成虫になれたのは、この2頭だけかもしれません。厳しい現実です。

2020.06.22. & 2020.06.25.撮影
2020.06.25.記述


0 件のコメント:

コメントを投稿

平均棍

カやハエなどの「双翅目(ハエ目)」の昆虫には、前翅の付け根に退化した後翅が見えます。多くは先の丸まった棍棒のような形をしており、「平均棍」と呼ばれます。わかりにくい日本語ですが、英語では balancer というので、こちらの方が機能的に理解しやすいです。飛翔時には、前翅の羽ばた...