2020年7月9日木曜日

オトシブミ(a leaf-rolling weevil)

九州地方の豪雨被害が連日報道されています。近畿地方も今朝(7月8日)厚い雨雲が通過したようで、早朝は豪雨でした。桂川も茶色い水が音を立てて流れ、かなり水位が増しています。

雨に降り込められてばかりもいられないので、小降りになった頃を見計らって散歩に出るようにしています。植え込みを眺めながら歩くと、樹木の勉強になって結構楽しいです。敷地内の垣根にオトシブミの揺籃を見つけました。

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このような食痕が狙い目です。食痕のあるところ、虫あり。


オトシブミの食痕だろうと枝を見ていくと、ありました。枝から切り離して落としていなくても、オトシブミ。

ただ、このオトシブミ、あまり揺籃の作り方が上手ではないようです。ちょっとゆるい。しかも、自分がかじった葉を巻いて揺籃を作っています。

これも...

そしてこれも...オトシブミの種類によって作り方が違うのでしょうか。以前に観察したヒメコブオトシブミは、揺籃を作る葉を自分自身は決して食べませんでした。しかし、このオトシブミのように、実際に食べてOKが出せる葉で揺籃を作るのは、それなりに合理的でもあります。

この揺籃の制作者を探すと、葉裏に隠れていました。

体にオレンジ色の部分があることから、これはヒメゴマダラオトシブミのようです。

何はともあれ、誰に習ったわけでもないのに、小さい体で一人でこつこつと数十個の揺籃を作り上げる辛抱強さに脱帽です。人間にしてみれば、体の何倍もある巨大なマットレスをたたむような作業でしょう。

たくさん子孫を残しますように!

2020.07.08.撮影
2020.08.08.記述



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