2020年7月10日金曜日

オオスカシバ(coffee bee hawkmoth)

雨上がりの散歩の途中、アベリアの花にツマグロヒョウモンの雄と雌が吸蜜していました。露のまだ落ちない花に仲良く止まっています。良い被写体ですが、このようなときに限ってカメラを持っていない!急いで取りに帰り、戻ると、お目当ての被写体は姿も形もない...よくあることです。

アベリアは敷地内にいくつか株があるので、回ってみると、今度はオオスカシバが。オオスカシバはもっぱらクチナシを食樹としていますが、この敷地には1株しかありません。見つかるとすぐにつままれてしまうので、昨年は20匹あまりを密かにレスキューして育てました。(餌探しにくろうしましたが、そのおかげでクチナシは公道の植え込みとして、かなり広範に植樹されていることがわかり、クチナシの木マップができました。)今年もすでに2匹を羽化させました。

その個体か、昨年の個体の子孫かもしれません。ウチは、このあたりのオオスカシバの保全に、かなり貢献していると思います。

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優雅な飛翔です。蛾がダメだという方からも、この蛾だけは蛾らしくないので、「かわいい」などの、好意的なコメントが出てきます。


吸蜜するときにちょこっと前足を添えるのが、オオスカシバ流。これがホシホウジャクになると、完全に足をたたんだままホバリングして吸蜜します。

「スカシバ」と名の付く蛾は、チョウ目(鱗翅目)のスカシバ科に属するものと、スズメガ科に属するものがあります。前者は種類が多く、蜂そっくりに擬態するものが多いですが、後者に属するものは日本では、このオオスカシバと、リュウキュウオオスカシバの2種しかいません。

スズメガの仲間は、ホバリングしながら蜜を吸い、ほとんどが夜行性です。日中に行動するものとしては、このオオスカシバと鱗粉で羽を覆ったホシホウジャクだけでしょうね。

2020.07.08.撮影
2020.07.09.記述


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