2020年7月8日水曜日

イチモンジカメノコハムシ再訪

渡月橋付近に用事があったので、イチモンジカメノコハムシの様子を再度見てきました。先日蛹だったものは、一部羽化し、成虫の数も先般ほどは見えませんでした。しかし、あらためてじっくり観察すると、面白いことに気づきました。

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カムフラージュした蛹です。

 めくると黒い体の蛹が見えます。ひれのような部分の役割がわかりませんでしたが、先日見たときにはクサカゲロウの幼虫が攻撃を仕掛けていたように思えました。捕食者の接近に対しする隔壁としての役割があるのかもしれません。

こちらは先般蛹だった個体。

めくってみると、すでに羽化した後で、蛹は空の状態です。

面白く思ったのはカムフラージュに使っている脱皮殻。これをよく見ると、歴代の殻の集大成、つまり、これまで脱皮した抜け殻を少なくとも4つは付けているようです。
 




これを見て、以前NatGeo日本語版の配信で目にした記事を思い出し、検索してみました。昆虫学者の西田賢司氏の「コスタリカ昆虫中心生活」という報告です。

まさに歴代の抜け殻を背負った昆虫が登場します。西田氏は「トーテムポール」と形容していますが、素晴らしい造形です。この記事に登場する昆虫もカメノコハムシの一種ということですから、この種に共通した特性なのでしょうね。

日本のイチモンジカメノコハムシは、脱皮殻が魅力的とは言いがたく、もう少し鑑賞に堪えるようなものであれば、とちょっと残念。

近くの葉に止まっていたこの個体が抜け殻の主かもしれません。

ちょっと遊んでもらいました。葉に乗せて、覗いたポーズ。「やあ!」と片手を上げていますが...短い!

この画像で気づきましたが、殻の背後から見て腹部の膨らみと見えるものは、実は殻自体の模様のようです。

同様に腹部上部の部分の膨らみと見える部分も、殻の模様のようです。

ほどなく放してあげましたが、ひっくり返した状態での写真を撮るべきでしたね。

またの再会を楽しみにしておきます。

2020.07.05.撮影
2020.07.07.記述


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